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エブリイいじり

エブリイいじり

エブリイっつっても、DE51V の 5 型が対象です。「エブリイいじめ」って言うな。

あると便利なもの

  • 電気配線図集 - 電気系統をいじるなら、配線図集は必需品。ディーラーで一部のページをコピーしてもらうこともできるが、ちょこちょこいじるようならいっそ買ってしまったほうがよい。部外秘ではないのでディーラー等で取り寄せできるものの(書店は無理)、ふつーのユーザ向けのものでもないので、特に年式の経った車は手に入るうちに買っておかないと入手できなくなる(これに限らず、サービスマニュアルの類いは、全部同じ)。
  • 用品取付けマニュアル - 早い話、純正オプションの取付け・取り扱い説明書を一冊の本(バインダー)にまとめたもの。ある程度年月が経ってしまうと入手できないオプションばかりになってくるが、どこにどんなものをつけられるか(= 車体のどこがどんなものを付ける前提で設計されているか)がわかるので、有用性は必ずしも純正オプションをつける場合に限らない。ただし、スズキ エブリイ(DE51V)にはこれがあるんだけど、全部の車種・メーカーにあるかはわからない。

悪事の数々

気が付いたら、運転席シートの下にもうひとつ手作りの制御ユニットが増えていたというオチ。回路を組んだ分については、そのうち回路図と詳しい説明(動作原理)を別ページで起こすつもり。

カーナビ

最初につけたのは DVD 版の楽ナビだった。秋葉の販売店で取付け情報ももらったんだけどこれが間違ってて、結局カーフィッティング情報(当時は SONY、その後 Alpine へ移管。下記リンク集参照)を見てパワステコントローラのコネクタから車速信号を取り出し。パーキング信号はサイドブレーキの付け根から。これらはいずれも分岐コネクタで取り出したが、バックランプの電源は DE51V の場合コンビネーションランプのコネクタ手前になぜか最初から分岐用のギボシ(メス)が付いてたので、そこから引き込み。バックカメラの他、VICS のビーコンも一緒に取りつけた。なんだかんだで合計 4H くらいかかったかな。

1 代目がセンターラインオーバーの馬鹿車にオフセット衝突されてお亡くなりになり、2 代目に乗り換えた際、車速信号はフロアハーネスのトンネル内コネクタの付け根から取るように変更した。パワステコントローラのコネクタはピッチが狭く、線も細いので……。

そうこうしているうちに地図の更新が怪しくなったため、同じくパイオニアのエアーナビ(AVIC-T07II)に交換。通信サービスによる SmartLoop 渋滞情報配信と地図のオンライン自動更新が大変便利だったのだが(通信モジュールが犬の回線なせいでちょっと郊外に行くと使えなくなるのを除けば)、地図の無料更新期間が終わってしばらくしたら、通信サービス自体がサービス終了に。バックカメラへの切り替えが手動なのが不満だったうえ、渋滞情報が FM VICS のみとなるとほぼ使い物にもならず、後継機もなんだかいまいちだったので、結局 VICS WIDE 対応の Panasonic ゴリラ(CN-G1000VD)へ乗り換え。

CN-G1000VD はバックカメラも同期信号検出による自動切り替えになって実用性が復活(こうでなきゃねぇ (_ _;)。しかし、不満な点もいろいろあって……

  • 案内地点を保存する際にカテゴリ分けする機能があるが、呼び出し時には必ず「登録順の一覧」がデフォルトになっていて、カテゴリから選ぶには毎回切替操作が必要(表示順を切り替えても、それを覚えてくれないし、設定変更もできないため)。なんだこれ。
  • 案内ルートの保存機能はあるが、ルートに名前を付けられない。おかげで、経由地外のルートを複数登録すると、一覧で見分けがつかない……。
  • で、それを補うためか、よく使うルートは SD カードに予め登録しておくことができる(「SD ルート」機能)。それはいいのだが……一覧からルートを選択すると、何故かもう一度選択肢が出てきて、それを選ばないとルートが確定されない(ちなみに、2 度目の選択肢は項目がそのルート 1 つしかない。つまり、同じルート名を 2 回選択する必要がある)。ルート情報そのものは XML で保存されているので、ではそれを編集すると SD ルートをまとめてメニューを階層化できるのかといえば……そうやって編集した XML は無視されてしまう。なにこれ?
  • 地図のアップデートは時間がかかるので AC アダプタでの使用が推奨されるが、エアーナビのようなクレードルがないので、ナビに刺さっている何本ものコードをすべて毟って取り外し、終わったらまた元通り刺し直さなければならない。やってられるか!!!
  • 車速パルスを入れるのに別売りオプション(CA-CS10D)が必要。それだけでも信じられないんだが、この製品がなんと OBD2 コネクタから信号を受け取って Bluetooth でナビと通信するという代物で、2 万円近くする。あほか。……さすがに売れなかったのか、対応ナビがまだ販売中なのに(現行の最新機種もそう)、既に生産を打ち切ったらしい。なんだかなぁ。
  • で、価格コムの口コミなんかでは「ジャイロの精度がいいので車速パルスはなくても困らない」という声がそこそこあるんだが、実際のところ、GPS の測位に成功するまでは案内が行なわれないし(つまりエンジン始動直後はしばらく役に立たなかったりする)、長いトンネル(新名神の鈴鹿トンネルとか)では何故か迷子になったりする。……いくら GPS で測位できなくなったからといって、どうして突然高速から降りたことになるのか、意味不明。最早ジャイロの精度云々なんて話ではない。マップマッチングってなんだっけ?

……なんかこう、「開発者は実際に使ったことないんか?」と言いたくなるような仕様が盛り沢山。でも、オンダッシュのナビって、もはや選択肢がほとんどないんだよね……

キーレスエントリー

エブリイの上位車種には、集中ドアロックが標準装備されている。ただ、そのままでは運転席ドアのキーに連動してるだけなので、宝の持ち腐れ感がうなぎ登り。ちょっと調べてみたら、単純にドアのロックノブがスイッチになってて(普段は浮いていて、開錠状態になると GND に落ちる)、それと電気的に連動してるだけだとわかった。だったら、ラッチリレー噛ませて信号を変換してやれば市販のキーレスエントリーユニットが付くよね、というわけで、ヤフオクで安く売られていたユニットを取り付け。ただ、もしそれが壊れたときに集中ドアロックが死んじゃうのもつまらないので、ドアのロックノブの信号もキーレスエントリーユニットの出力と相当の信号に逆変換して、どっちでも動くようにしている。キーレスエントリーユニットが送料と合わせて 3,810 円、アダプタ回路の部品代と合計で 5 千円位で済んだ。アダプタ回路はこちら

その後、リモコンの電池をいくら交換してもすぐにダメになったり、ちょっとバッテリー電圧が下がると反応しなくなるようになり、リモコンの電池自体も特殊(27A とか 23A とか)なのでだんだんめんどくさくなったため、ユニットごと交換。リモコン 2 個付きで送料と合わせて 2,490 円@ヤフオク。「日本語の配線説明書付き」と書いてあったのに何もついてなかったり、それを連絡すると英語の説明書がなぜか 3 種類送られてきたり(しかもそれぞれ配線方法が違う)という体たらくだったのだが、まあとりあえず取付完了。リモコンの反応も良くなってすっきり。ただ、交換前のユニットにはあった「アンロック後一定時間ドアが開けられなかったら自動で再ロックする」機能がないのが不満。仕方ないので、外付け回路で何とかしようと現在作業中。ブレッドボードでは動作を確認できたので、はんだ付けしないとね……。

車速感応ドアロック

車速信号は取り出したし、パルスでロックを電気的に開閉できるようになったので、んじゃあ気分だけでも高級車っぽく……と、この辺りから遊び始めた。車速信号を F-V 変換して電圧に変え、これが一定の電圧を越えたらパルスを発生させるようにし、その信号でキーレスエントリーユニットの「施錠」と同等の信号に変換してロックがかかるようにしている。施錠ができるようになったんだから、開錠も……というわけで、サイドブレーキを引いたら開錠されるように。1 代目はそれだけだったが、2 代目ではさらにシフトレバーを「P」に入れたときにも開錠されるように改良。

最近では「事故時の閉じ込めの原因になる」ということでこの機能はなくなる方向にあるようだが(その後また復活する方向に向かってる模様)、私がセンターラインオーバーの馬鹿車に突っ込まれたときには逆にロックがかかっていたおかげでドアが吹っ飛ばずにつっかえ棒となってくれて、オフセット衝突にもかかわらず足が挟まれる等のけがを負わずに済みました。まあもっとも、傍目には本人が擦りキズで済んでいるのが理解不能なほどの大破(実際、電装品などの撤去のためドアを取り外したら見る見るうちに運転席の空間が圧縮されていった)だったので(修理の見積もりを依頼したら「修理する・しない」ではなく「できない」といわれて当然廃車)、私の周りでは「いろいろ手をかけてやってたから、最期に車が恩を返してくれたのかもね……」という声が。

車速連動ワイパー

(回路図や詳細はこちら

これは 2 代目からの装備。1 代目から撤去した制御回路を 2 代目に移植するに当たり、端切れの基板でテキトーに作っていた各種回路をもうちょっとまともにし、さらにケースに納めた。で、せっかくだから 1 代目の頃から作りたいと思っていた車速連動ワイパーを実装することに。

車速感応ドアロック回路から電圧に変換した車速信号を取り出し、これが一定の電圧を下回ったとき、ワイパーの動作開始が一定時間遅れるようにした。具体的には、車体のワイパー駆動線にリレーを割り込ませ、車速信号が一定の電圧以下であれば、

  1. 間欠動作の場合、車体からのワイパー駆動線に電力が供給された時点から 4 秒ほどリレーを off にする(これにより、ワイパーが停止する時間が 4 秒延びる)。
  2. 連続動作の場合、元位置端子に電圧が現れた時点から 4 秒ほどリレーを off にする(これにより、ワイパーが元位置に戻った時に 4 秒停止する間欠動作になる)。
  3. 高速動作の場合、高速駆動用の線に割り込ませたリレーを off にする(これにより、ワイパーの動作が通常の速度になる)。

間欠動作の場合、ワイパー駆動線に電圧が印可されてからリレーが動作するまでの一瞬はワイパーモーターに電力が供給されるため、モーターに対する負担がやや不安だったり、たまにモーターに逃げ切られてふつーに動いてしまったりしますが (^^;、そもそもあんまり雨に降られないのと、雨の中で信号待ちをしたりすることはさらに輪をかけて少なかったりするので、あまり気にしないことにしてる。そもそも、無改造の状態でもたまにオーバーランして間欠動作しないことがあるしね……。

なお、このように「ワイパーを間引くときだけリレーが動く」という方式にしたため、車速連動制御の回路が死んだときには無改造と同じ動作になるというフェイルセールを実現している。車検などでは下手に間引き動作が付いていると揉め事の原因になったりするようだけど(故障していると誤解されることがあるらしい)、予めリレーの制御線を切っておけば本来の動作になるので、そういう意味でも安心。

純正リアワイパーコントローラ

これは「用品取付けマニュアル」に記載されていた純正オプションを取りつけただけ。ただ、本来のコントローラ取付け想定位置には ETC 車載機が付いているので、取付け位置の自由度を増やすためにハーネスを延長している。

アーシング

何となく付けてみた。あまり大きな差は感じないが、失火が減ったような気はするよね、という話にはなっている。まあ、一部の例外を除いて電源系の抵抗分は少ないに越したことはないのだし(プラグケーブルなんかはノイズ低減のためにわざわざ抵抗分を持たせている)、ボディーアースに頼らなくなればそれだけ異種金属の接合個所で発生する腐食(接触電位差による、いわゆる「電蝕」)を軽減することができるだろうし……。

HID

ずっと中華。やむなく 5000K を使ったことはあったが、明るさを維持したまま消費電力を落とすのが最大の目的だったので、基本的に 35W/4300K 一筋。

最初に付けたのは KLARHEIT 製のもの。当時としてもそこそこいいお値段だったので、2 セットのうちそれぞれいい方のバーナーを組み合わせて、まずまずの結果。バラストは薄型ではない上にイグナイタも別体だったが、その分発光は安定していた。発光管と連動する遮光板はあるが、シェードとの隙間から盛大に漏れるので、その隙間を塞ぐ遮光板を薄手の真鍮板で追加し、さらにシェードの内側を耐熱塗料で黒く塗ったところ、配光もまあまあ。バーナー後方がエブリイに付けるには長すぎるのだが、ライト assy の取付け座にワッシャを噛ませて 5mm ほど灯体を浮かせて取付け。1 代目エブリイはずっとそれで通した。

1 代目エブリイが潰され、当初は 2 代目エブリイにもバーナーのみ在庫処分品を確保してあったものを交換して継続搭載。しかし、そうこうしているうちに劣化が進んできた上、もはや同じバーナーは手に入らなくなってきていたので、思いきって載せ変えることに。目を付けたのは一式約 5k 円のもの。広島の業者が出品していたものだが、「後方寸法が謳い文句(36mm)に反して 38mm ある」「発光点の移動距離が謳い文句(7mm)に反して 5mm もない」「ハーネスのコネクタの組み立てがおかしく、きちんと奥まで入らない。交換を申し込んだら、『1 セットだけそうなっていないものがあったが、他の在庫は全部同じ(= 奥まで入らない)だし、無理やり挿せば何とか爪が引っ掛かるところまで入れられるので、正常品と見なす。今回は交換するが、今後迷惑をかけるといけないので』と、一発で入札拒否にされた」という酷さ。もちろんグレアなんてレベルじゃないほど L でもダダ漏れ状態だったが、バーナーを改造して発光管と連動するシャッターを作り込んで何とかそこそこの配光に。しかし、この 2 世代目はそもそも最初からどうにも暗く(5000K であるというだけじゃなくて、出力も出てないんだろうな。「5000K」というには青すぎたし……)、それがヘタってなおさら青く暗くなってきたので、1 年ほどで交換。

3 世代目は、某匿名掲示板で評価が異様に高い「超 PIAA なバーナーと JAMIX の HG バラストの組み合わせ」。超 PIAA はバーナー単体での販売がないし、JAMIX のバラストもバラ売りとフルセットとで数千円しか差がないので、それぞれフルセットを購入し、それぞれ点灯試験を行なった上でニコイチにした。……さすがに前評判通り、立ち上がりはそこそこ速いし、点灯も安定している。Lo では路面をしっかり照らすし、Hi では 200m 以上先まできっちり光線が飛ぶ(2 世代目は 100m 先もおぼつかなかった。都区部ならともかく、茨城の田園地帯でこれはつらい……)。ただ、やっぱり遮光板の隙間から光が漏れるので、発光管と連動する遮光板の外面を耐熱塗料で黒く塗り、さらにシェードとの間のクリアランスも調整。仕上げに台座表面も耐熱塗料で黒く塗って、シェードの傘を 7mm 程延長したところ、ほぼ理想の配光を得た。Hi 用の窓が少し小さいので Hi にすると足下がやや暗くなるのが珠に傷だが、後方寸法もバッチリ短くてエブリイにも無理なくつけられるし、当面はこれが本命かなぁ。

ちなみにこの 3 世代目、一度シェードの内側を黒く塗ってみたりもしたんだが、グレアはあまり変わらないのに光量だけ落ちてしまったので、今の状態に落ち着いた。

しばらくして 3 世代目が寿命を迎えたため、その次は別のメーカーにしてみた。それについてはまたいずれ……

LED ヘッドライト

最終的に、現在はこれ。もっとも、DE51V はライト裏の空間(特に奥行き)が極端に小さく、国内で流通している商品ですっと取り付けられるものが皆無。結局、Aliexpress でいくつか購入してみて、実際に取り付けが可能なものを採用した。

しかし、これがまた一癖ある製品で、いわゆる「ハイビーム」にしたときに妙に暗く、配光もおかしい。確認してみると、Hi にすると Hi 用の LED だけでなく Lo 用も一緒に点灯していた。「Hi 時には 4 面光るぜ!」とかドヤ顔で商品説明に書いてあったのは、これのことか…… (_ _;。しかし、電源部の制限電流が増加するわけではないので、Hi/Lo を同時点灯する結果、電流がそれぞれ半分こすることになってしまい、Hi が妙に暗くなる、と。

HID のような「Hi にすると足元が照らされない」ということがあるなら別だが、そうでないならそんな発光制御されても何にもうれしくない。製品をばらしてみると、Hi/Lo の「切替点灯」にも対応している様子。そこで、配線を変更してみると……おお、切替式になった! 足元が照らされないということもないし、配光もいい感じ。最初からこうしてくれてればよかったのに…… (_ _;

てなわけで、その状態で使用中。色温度も 4300K で見やすいし、光量も十分。制限電流が約 2A なので、片側あたり 30W 以下になってさらに低消費電力化を実現。 取り付けから数年にわたって使い続けているが、片方の灯体の冷却ファンから異音が出始めたものの、壊れる気配もなし。両側セットで約 3 千円だったかな? 唯一の問題は、メーカーがその製品の生産をやめてしまった(っぽい)こと。一応もう 1 セット買ってはあるけど……。

フォグランプ

市販のフォグはいずれも塔体の奥行きが大きくてバンパー内に収まらないので、灯体そのものから自作。秋月で売ってる電球色 3W LED を 1 つの灯体に 3 つ入れ、左右で約 20W。電流制限回路は MOS FET で自作して灯体に一緒に格納。

スイッチは、「消灯時に緑、点灯時に赤」の 2 色発光にしたかったのだが、これが意外にない。辛うじて NKK スイッチズにあるにはあるが、非常に小さい(最大でも 12mm 角)うえに結構高いし、スイッチ自体の高さも結構ある。そこで、aitendo で売っている静電式タッチセンサーコントローラを使って、以下のようなスイッチを自作した。

  • タッチ部の手前に乳白のアクリル板を配置し、それを側面からチップ LED で照らすことで自照式スイッチに。
  • チップ LED には赤・緑の 2 色 LED を使おうかと思ったんだが、これがまたちょうどいいのがない。やっと見つかったと思うと、輝度を稼ぐために蛍光体を使用していて、「純粋な赤」と「純粋な緑」の 2 色だったりする。これだと、明るすぎる癖にコントラストが小さくて文字が見えづらかったりするので、ならばいっそのことと、フルカラー LED を採用し、スイッチの ON/OFF に連動するリレーで抵抗のマトリクスを切り替え、「電球っぽい赤」と「電球っぽい緑」で切り替わるようにした。ちなみに、スイッチの電源はイルミ連動なので、車幅灯消灯時はフォグが(スイッチの照光を含めて)消える。

スイッチを収めるスイッチは、当初アクリルや塩ビを使って作ろうと思っていたんだが、強度を持たせようと思うとなかなか厄介で、しばらく棚上げに。しかし、うっかり 3D プリンタを買ってしまったことから突如具体化して、ついに完成。……と言いたいところなのだが、タッチセンサーコントローラが電源変動に敏感過ぎて、フォグの点灯中にライトを(スモールは消さずに)消灯→点灯すると、フォグが消えてしまう。あと、タッチセンサーコントローラへの電源はイルミから取ってるんだが、ライトを消して電源供給が切れると、ブラウンアウトの過程で何故か出力が on になってしまい、1 秒くらい「ぺかー」とフォグが点いてしまう。いまいち…… (-.-;

というわけで、スイッチ部はその後作り直した。自照式のプッシュスイッチは相変わらずでかくて高いのしかないので、キーボード用のスイッチと秋月で売っていた表面実装用 RGB LED を組み合わせ、それのドライブ用とトグルスイッチ化を兼ねた回路の小さな基板を起こし、ほかの回路用と合わせてスイッチボックスを作成。フォグランプの奇妙な振る舞いも解消した。取り付け面積の関係でスイッチボックスの取り付け位置が頭上になってしまったのだけが問題……。

イージークローザー

あればいいなあと思っていたんだが、DE51V にはもちろんそんなものは(メーカーオプションとしても)存在しない。もしもつけるとなれば、ドアパネルを含めて結構大掛かりな改造になると思われたため、長らく指をくわえていた……のだが、パレットのイージークローザーモーター ASSY を送料込み 3 千円弱でオクってしまったのが運の尽き。結局……

  1. イージークローザコントローラを PIC で自作。勢い余って、ブリント基板まで起こしてしまう。さらに、基板をうっかり市販のケースに入らない寸法にしてしまったので (_ _;;;、ケースも 3D プリンタで自作(車両への取り付けでは、逆にこれが幸いしたが……)。
  2. パレットのイージークローザー ASSY はデンソー製で、ハーネス側のコネクタが特殊なものなのだが、同じ ASSY がトヨタなどでも使われているため、実物からコネクタの品番を調べ(予備を兼ねて、ハーネスをちょん切った形で出品されていた VOXY の ASSY を買い、それのコネクタを見た)、共販からコネクタを購入。端子自体は普通の 090 と 040 だったので、そちらは配線コムで購入。……汎用の端子だけでも店頭で扱ってる店があればなぁ。
  3. 電源供給は、スライドドアのジャンクションスイッチ ASSY を元々ついている 2 極(集中ドアロック用)から DA62W のもの(集中ドアロック+パワーウインドウの 5 極)へ交換。この過程で、スズキアリーナ墨田の工場長さんに悪企みが露呈 (^^;。以後、工場長さんもドキドキしながら完成を待つことに (^^;;;
  4. 購入したジャンクションスイッチ ASSY のコネクタはこれまたハウジングが特殊なため、汎用品に交換(端子そのものは汎用なので、交換はお手軽にハウジングだけ)。
  5. DE51V のドアロックモーター ASSY のコネクタが、これまた特殊(クリップ付きの防水 2 極)。で、これも実物を調べたところトヨタ品番が書かれていたので、共販に突撃したところ、「もう生産終了になってまして、国内に在庫も全く残ってません……」T_T。端子自体は HM 防水の汎用品だったので、ハウジングだけ 3 極(クリップ付き)に交換。元々のコネクタが左右に余裕のある状態でくっついていたので、助かった (-.-;
  6. 今回取り付けるイージークローザー ASSY は、ラッチ解除を自転車のブレーキケーブルに似たリモコンワイヤーで操作する。しかし、DE51V のラッチは、ドアハンドルとロッドでつながっている。しかも、DE51V のロッドの最大移動量が 15mm なのに対し、イージークローザーのほうは 25mm ある。そこで、ロッドからケーブルへの変換ユニットをアルミで製作。前年末に衝動買いした卓上ボール盤が大活躍(爆)。ハンドドリルじゃ、精度が出ないからねぇ……。
  7. 変換ユニットを作ったのはいいが、問題はドアハンドルと接続するロッド。純正品を加工しようと思って買ってはみたが、絶妙な位置にエルボーがあって、加工を断念。仕方がないので、棒材から作ろうと思ったのだが……
    • アルミは簡単に加工できるが、柔らかすぎてロッド自体が簡単にひん曲がってしまうため、没。
    • 加工性と硬さのバランスでは真鍮がなかなかいいが、なんといっても錆びやすいし、電食を起こしやすい(= 真鍮の接触電位は銅とほぼ同じ)という大問題があるので、できれば使いたくない。
    • 強度と耐久性を兼ね備えた材質という点では何といってもステンレスが大本命だが、おネジを切ろうとしても文字通り「歯が立たない」ので、断念。
    • というわけで、鉄を使うことに。しかし、これは真鍮以上に錆びやすい。仕方がないので、ニッケルメッキをかけた。いよいよ自分が何屋だかわからなくなってきたけど、気にしたら負け……。おネジ部分のメッキは厳しいかなぁと思っていたら、意外にもついてて驚く。
  8. 最初は変換ユニットのロッド取り付け部は長めにネジを切ってナットで調整するつもりだったのだが、ちょうどいい部品を見つけたので、アジャスターによる調整式に変更。ところが、片側めネジ・片側おネジの部品はちょうどいいのだが、両側めネジの部品が、調整代不足のものしか市販されていない。そこで、これも 6 角棒を購入してちょん切ってトリルで穴掘ってタップでめネジ切って製作し、ニッケルメッキ。ネジ穴はさすがに電解メッキはつかないだろうなぁと思っていたら(何せ M3 なので)、意外についててびっくり。
  9. ドアパネルの穴あけは最小にすべく、予備のドアパネルで実験。最終的に位置を固めて、スペーサーやら穴あけ用の冶具やらを 3D プリンタで作りまくる。スズキアリーナの工場長さんにそれを見せたら、「純正オプションより親切ですね (^^;;」。実際、そうなんだよねー(爆)。純正品ってば、「既存の○○から 3mm のところに穴を開けろ」とか、「同梱の型紙に沿って加工しろ」とか、「現物合わせで適当にねじ止めしろ」とか、そんなんばっかりだもん (_ _;

というわけで、2017 年の 8 月にイージークローザー ASSY を落札して以来、

  • 2017 年初秋にコントローラ製作
  • 2017 年秋にコントローラの基板とケース製作
  • 2018 年 3 月までにちまちまと変換ユニットを試作したり改良したり
  • 2018 年、春のメッキ祭り
  • 2018 年の GW 後半に予備ドアパネルに組み付けて試験実施。一部 3D プリンタ製部品の改良後、5/12 に試験成功。さらにコントローラのドアパネル固定部分を追い込んで、5/19 に正式に車両へ取り付け。その翌日にストライカーのスペーサーの厚みを調整して、左側が完成。

右ドア用の部品注文がてらスズキアリーナへ行った際に工場長さんに見せたら、「……ふふふ。うふふふふふ。えへへへへへへh」と変な笑いが (^^;。ちょうど入社当時に DE51V で鍛えられた世代だそうなので、「うわー、こんなの DE51V ぢゃねー、きもちわりー (^^;;」て感じだそうな。こちとら、目指すところは「見た目はノーマル、中身はどヘンタイ」なので、してやったりだ!!! ……いや、車の話ですよ?

というわけで、右側用も部品は一通り揃ったので、2018 年の梅雨入り前には右側も施工が完了。その後、入荷が遅れていた車両側ジャンクションスイッチハーネスを交換し(新品のハーネスが手に入るまでは、たまたまヤフオクに送料と合わせて 800 円で出品されていた中古品で代用)、さらにドアの接点が接触した時だけジャンクションスイッチの端子へ 12V が出力されるように改良して、両側の作業がすべて完了した。ちなみに、冶具やら部品やらコントローラやらジャンクションスイッチ ASSY の改造(ハウジング交換)やら B ピラーへの電源引き通しやらが終わっていれば、ドアパネルの取り外し→解体→穴あけ→部品取り付け→ドアパネル装着の一連の作業は、3 時間かからないくらい。……なんか、後付けキットの取り付けをやってる気分だった…… (-.-;

ちなみに、実際に動いてる動画はこれ。

用品類

いろいろ車をいじってる際に使った用品類のいい点・悪い点を書くつもり。とりあえず、ざっくり書いとくと……

電線類

  • エーモンの電線類は意外にお買得(価格のわりに品質がいい)。
  • ただし、色のバリエーションがあまりないので、そういう時には配線コムさんやユニークシステムさんを利用するとよい(ちょっと高いけど……)。ユニークシステムさんは、配線コムさんに比べて品揃えはやや劣るが若干安く、量が少ないときにはネコポスなどを使えるので送料も割安。
  • 帯が入っていたりしない一般的な色でよければ、ヤフオクでもしばしば出品されている。ただし、少量だとメール便が使えて送料が安くなるけど、量が多くなると、断られたり通販サイトの方が安くなったりするので、注意。
  • 「すぐほしい」「もっと安く買いたい」「通販は送料がもったいない」という場合には、アキバのガード下にあるタイガー無線さんに行くしかない(関東の場合)。ただ、外被が一回り厚くなってしまう(例えば 0.75sq の AVS が欲しくても 0.85sq の AV になってしまう)上に、導体の条数が少ない(撚り合わせる線の一本一本が太くなって、代わりに本数が減る)ので、可撓性や被覆の剥きやすさに難がある。自動車用電線の店頭小売をやってくれる店がもっと増えればねぇ……。

用品固定

  • 電線とは打って変わって、エーモンのマジクロスはマジサイテー。確かに「強力固定!」だけどさ、いざ剥がそうとするとマジックテープ部に負けて両面テープ部が剥がれてくるって、どうなのよ……。某サラ金の CM じゃないけど、バランスって大事よね。

パテ盛り

  • パテは soft99 がお勧め。ホルツのは特にウスヅケパテがよくない(粒子が荒らすぎて「『ウスヅケ』っていうわりに全然延びない」「プラサフですら物凄い勢いで吸い込む」「半乾きのところにうっかり塗り重ねてしまうとすぐにボロボロと塊になる」)。もっとも、soft99 の薄づけパテも、ざらざらしてはいないもののちょっと厚く(おおむね 1mm 程度)塗ってしまうとなかなか乾かない。そこで押したいのが soft99 の厚づけパテ。よく混ぜた直後は物凄く延びるので、はっきりいって薄づけ目的にもバッチリ。チジミもあまりないし。混ぜるのがちょっとめんどうなのと、ホルツと違って硬化材の単品販売がない(問い合わせても見たけど、やっぱり硬化剤は単品で売ってくれないとのこと)ので配分を間違えると後々切ない思いをするが、それでも soft99 の厚づけパテがあれば、薄づけパテはなくてもいい。
  • 一方、ホルツの厚づけパテはこれまた大変粒子が荒らく、塗っただけではなかなか思った通りの面が出ない上に、穴ぼこだらけのはず。しかし、反面とても軽く、またサンダーや金鑢での切削性には大変優れているので、軽量パテや超軽量パテのかわりには最適だと思う(チューブ式で使いやすいし)。小さいキズや浅いへこみは soft99 の厚づけパテのみで済ませ、ある程度大きなへこみ等はホルツの厚づけパテでざっくり土台をつくってガリガリ削り、その上を完全に覆う形で soft99 の厚づけパテで仕上げるのがいいんじゃないかな。さらにでかいへこみは本物の「超軽量パテ」を使うことも考えた方がいいかもだけど。

塗装関係

  • でもって、その soft99 でも「ペーパーウェス」はダメダメ。物凄く弱い。脱脂とかしてると繊維が…… #-.-;。超ビバホームとかで売ってる「キムタオル」がお勧め。
  • 最近マスキングテープはあちこちで見るようになったけど、100 円ショップの「ワッツ」系で売っているマスキングテープは車両の塗装には向きません(粘着力が強すぎて、剥がす際に塗膜ごと剥がれてくる)。

洗車関係

  • 洗車は「アクアクリスタル」。何度か重ねて塗ってたら本当に固い被膜ができたのには驚いた(ちょっと大きめの飛び石を食らったときに剥離したのを見てびっくり)。何回か使ったら艶が確かに違ってくるし、流水を当てながら手で車体を洗ってもキズの心配をしなくてよくなるし、そもそも汚れがあまりつかなくなる。めんどくさがりやさんの洗車グッズ No.1 ではなかろーか。最近、この手のガラス系も増えてきたけど。

お役立ちリンク集

  • アルパインの公式サイトにあった車種別取付け情報(旧カーフィッティング情報 by SONY)のページは残念ながら消滅してしまいました……。代わりになりそうなのは、以下のサイト。
    • パイオニアさんのカロッツェリア車種別JUST FIT。ありがたいことに、そこそこ古い車種まで載ってます。一部車種?では「取り外し分解図」もあり。
    • デンソーテンさんのジャストフィットガイド。製品名から辿っていくことにはなるけど、コネクタ情報もあります。多機能そうな製品から辿っていけば、一通りの情報は得られるかな?
    • コムエンタープライズさんの車種別取付情報。「コネクタ番号とピン番号だけ判ればいい! 図とか邪魔!」という方はこちらを。ただし、平成末期以降の車種しか情報がなさげ。
  • 配線コムさん。豊富な色の自動車用低圧電線を切り売りしてくれる他(電線の質もいいです :-D)、特殊コネクタも各種購入可能。ちょっと割高だけど、正直、アキバに行くよりよっぽど頼りになります。
  • ユニークシステムさん。品揃えは配線コムさんに負けるが、扱いがあれば配線コムさんより割安。
エブリイいじり.txt ? 最終更新: 2024/04/14 09:54 by a-gota