「書きかけの歳時記」
2009/10版 その2

(since '05.04.25)

この日記は不定期に更新されます。なんにせよ、大したことは書かれないはずですが。

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2009/10/11 (日) 薄曇り時々晴れ <最期の〔R つばめ〕>

長崎 3 日目 [旅行]

9 時半頃起きて shower を浴び、モゾモゾと出発準備。

10 時に部屋を出る。今日も昨日に引き続き昼は江山楼でと固く心に誓っていたのだが、宿からは逆に近すぎて、11 時の営業開始までかなり時間がある。宿が late check out をやっててくれればありがたかったんだが、それもない。ていうか、バスターミナルホテルはいくらなんでも壁が薄すぎるし廊下の声や音も筒抜け。いくらなんでも、これはない。最初に割り当てられた部屋(禁煙 room)が煙たかったので floor を替えてくれたのはありがたかったが、そもそも部屋の扉にでっかい隙間があるのに「floor 半分だけが禁煙(5F)」って、ちっとも意味がないよな‥‥‥。Front の対応はとても丁寧なだけに、いろいろもったいない。

昨日・一昨日と 2 日間ちょっと歩いただけで股擦れが発生(しかも出血まであり)したので、今日は電車で移動。全く、難儀な体質だ‥‥‥。そんなこんなで、hotel の front で一日乗車券を購入したあと、いったん荷物を背負って駅に行き、coin locker に一番でっかい荷物を突っ込んでからまた新地の中華街へ舞い戻る。

江山楼の前に着いたのは 1035 頃。すでに何組か開店を待ってる人たちがいる。本店と新館のどちらに入ろうかと思ったんだが、どうも本店のほうが広くて回転も良さげなので、そちらに。順番としては、前に家族連れが 1 組。そして、1040 を過ぎると、みるみる列が成長‥‥‥。

本来は 1100 開店なんだが、1050 に shutter が開き、flying start。さすがに開店前から待っていた人たちはほとんど入れたようだが、結局一瞬で席が埋まってしまう。

とゆーわけで、今日は特上ちゃんぽんと春巻。こちらの春巻はフカヒレスープっぽい具。店によってこれだけ違うと、味比べをしてみてもおもしろいかもしれない。

たんのーし、12 時半頃には店を出る。本店と新館の前の路上には店に入れない順番待ちのお客さんがうようよ。その中をすり抜け、思案橋方向へ移動を開始。

‥‥‥したんだけど、真っ直ぐ行ってはすぐに着いてしまう。というわけで、一人で身軽だというのをいいことに、今まであまり行っていない方へ足を延ばしてみた。具体的には、身代わり天満宮さんとか、高島秋帆旧居跡とか。今までは同行者が「長崎の目ぼしいところは概ね歩き尽くした人たち」だったりとか「そもそも歩きまわるのがいやな人(高低差のあるところは特に)」だったりで、あまりうろうろしたことなかったんだよね。天気は薄曇り(時々日が差す)で風もなく、坂を登っていると微妙に汗ばむ陽気だが、寒いよりはよほどいい。何と言っても、雨の心配がないのがさいこー。‥‥‥だからそこっ、「いつものことだろ」とか言わない!

だらだらと歩きつつそこここに落ちてるぬこの人の写真を撮ったりしつつ、正覚寺下電停へ降りる。そこから裏道へ入って、つる茶んへ。‥‥‥うろうろ歩きまわっていたのは腹を減らすためでもあったんだが、さすがにそんなに甘くはなかった (^^;。さらに、当然ではあるが、店もわりと混雑風味。今回の旅は「のんびり、ゆったり」しようと思っているので、少々早いが駅へ向かうことにする。この時間なら、電車で行っても十分余裕があるし。

観光通り電停から電車に乗ったのが 1240 頃。駅前で降り、時間があるので熊本⇔新八代の乗車券と新八代から熊本へ戻る〔R つばめ〕の特急券(もちろん 4 号車)を購入。さらに売店でおみやげとトルコライスな弁当を購入し(← どうも心残りだったらしい)、改札を通過。発車までは約 5 分。長崎から「白いかもめ」に乗る際は改札を入ると目の前に列車がいるので、近くてたいへんありがたい。


長崎 → 熊本 [旅行 / 列車]

1325 発の「白いかもめ」で長崎を離れる。次に来るのはいつになることか。新幹線なんぞができる前にもう 1 度くらいは来られるかな‥‥‥。

885 系は相変わらず乗っていると疲れる。特に、ちょっと強めに brake がかかるとすぐに尻が滑る。背ずりを倒したときに尻の部分が少し沈むようになっているか(すでにそういう椅子はあるのに)、さもなければ foot rest があって足を踏ん張れるようになっていれば、相当違うんだが‥‥‥。ていうか、そもそも「皮張りの椅子なのに座面がほぼ平ら」ってのが間違ってるんだよな。見た目には何か高級感があるし、絶賛してる人もいるんだが、設計側も絶賛してる人も、実際に乗ってみたことはないんじゃないだろうか。見た目に反して出来が悪いことを改めて実感したのであった。振り子のせいで左右に振り回されるし、限界走行のために加減速も多いし(だからなおさら疲れる)、すでに足周りはかなりへたってるし。‥‥‥って、これって全部「振り子式車両で運用してることが原因」じゃん‥‥‥。

いつもは鳥栖で乗り換えるんだが、今回は珍しくそのまま博多まで through。それというのも、今まで〔R つばめ〕に全区間通して乗ったことがなかったから。今回を逃すと、「JR 九州の車のなかでも最高傑作」と私が大絶賛している「〔R つばめ〕の 4 号車」に乗る機会は二度とないと思われるので、一度はしっかり堪能しておきたかったのだ。

博多駅では一旦改札を出て、弁当を買ったりお茶をしたり銀行へ行ったり。そして、1630 発の〔R つばめ〕に乗り込む。もちろん 4 号車。

さて、なぜそんなに〔R つばめ〕の 4 号車がいいのか。〔R つばめ〕の座席は基本的に「ハイパーサルーン」と同じものだが、4 号車だけは異なり、「『白いかもめ』の椅子を布張りにしたもの」なのだ。当然、これには経緯がある。落成当初、4 号車はビュッフェだった(一般座席部分の客室の天井が高いことや、セミコンパートメントのあることが、その名残)。その後、ブッフェを廃止して 4 号車も客室化することになったのだが(これは〔つばめ〕から〔R つばめ〕化するに当たって編成全体の客席定員を〔つばめ〕に一致させるという目的もあったらしい)、当時はすでに「白いかもめ」が登場して好評を博していたため、座席の基本構造はそれを採用し、かつ編成全体の統一感を出すためにモケットはほかの号車と同じにした、ということらしい。おかげで、座り心地はいいし、布張りなので尻も滑らないのだ。全線に渡ってかなり線形がいいので(だから振り子も要らない)、速度制限区間に由来する加減速もほぼないし。

「〔R つばめ〕の 4 号車」のすばらしさはそれだけではない。この車が元ビュッフェ車なのは上記の通りだが、その関係で荷棚がない。そこで、足下に荷物を置けるよう、seat pitch がほかの車両よりかなり広いのだ。どのくらい広いかというと、国鉄型車両の G 車よりも広い。なにせ、がらがらの時に一度前の座席を反転して足を延ばしてみたのだが(よくやるよね?)、〔はまかぜ〕の G 車でさえ何とか足が届くのに、この〔R つばめ〕の 4 号車はちっとも足が届かないんだよ届かないんだよ。‥‥‥「おまえの足が短すぎるねん」って言うな。

というわけで、広い座席と座り心地のいい椅子を堪能しながら、新八代へ向けて南下。振り子じゃないので、乗り心地もたいへんよろしい。あ〜、まったりまったり。

宿泊予定の熊本を素通り(爆)。乗客の多くは熊本で降りてしまい、4 号車もほぼ満席だったのが一気にがらがらに。

そんなこんなで、新八代に到着。もう暗くなってるし、さすがに今回は駅前にわざわざ出てみようという気にもならない。なんだかんだで、今日もそれなりに歩いちゃったしな。いったんコンコースへ降りて小用を済ませ、再びホームへ。そして、いったん下り方へ引き上げてまた戻ってきた〔R つばめ〕に乗り込む(ちなみに、車番は同じ)。先ほどは 8A、戻りは 1D。1D のみは 1 人がけで(1C がない)、そのせいか肘掛けの構造が異なり(事務机の椅子のように枠のみの構造)、table が収納式ではない。で、table が壁から生えている。さらに、座席を下り方に向けた際に背凭れを倒してもそれと干渉しないようにか、seat pitch がさらに広い。

乗り込んだときにはほかに誰もいなかったが、程なくして接続する〔つばめ〕が滑り込んでくると、一気に満席に。そして、一路北上。

熊本に到着。列車から降り、博多へ向けて去っていくのを見送る。いい車両でした‥‥‥!


熊本 [旅行]

駅構内は工事の嵐。改札口の場所は変わってるわ、駅前広場は仮設通路化してるわ。こりゃ、やっぱり、新幹線乗り入れ関連工事なんですかね‥‥‥。

電車の乗り場に行ってみると、何だか通りの向こうもがらんとしている。なんか、橋まで見通せてるし。‥‥‥あれ、そういえば、以前に泊まった駅前の宿がなくなってるじゃん! いい宿でした‥‥‥!

駅前から電車に乗り、辛島町で降りる。てくてく歩いて、宿に向かっていると‥‥‥正面にライトアップされた熊本城が見える道路で、「熊本市市政施行 120 年」の event をやってた風味。おお、ここもですか! ‥‥‥そういや、東京も「東京市」になってから今年で 120 年のはずなんだけど、なんにもそんな話は出てきませんな。

てなわけで、ドーミーインに到着。‥‥‥なんか、すっげー新しいんですが。Lobby なんて、ぴっかぴかって感じ。

今日はちゃんと禁煙 floor ですよ! ドーミーインはそういうところはしっかりしてる(と思う)ので、安心だ。以前に大阪で泊まった時みたいに「1F の裏手の部屋」ってこともなかったし。‥‥‥まぁ、JTB 経由で予約する人って、この手の宿では「上得意様」だろうしね‥‥‥。

さて、そろそろ晩飯でも‥‥‥と、ブラブラ外出。実は今夜はラーメンを食うぞー、と固く心に決めていたのであった(こればっか)。宿でもらった「熊本おもてなしガイド」を持っていくとトッピングの無料サービスがあるというので、その店に行くことにする。

ところで、今回泊まった部屋、外から電車の走行音が間近に聞こえてくる。窓から見てみると、実は上熊本方面と熊本駅前方面との分岐がある交差点が目と鼻の先。所在地が辛島町なので何となく辛島町電停で降りたんだけど(実際に公式の access guide では「辛島町下車徒歩 2 分」と書いてある)、辛島町電停はその交差点からぐるりと回り込んだところにあって、そこから 3 分ほど(信号待ちを含む)戻ってくることになるんだよね。

というわけで、宿から出たところで、辛島町電停方向と分岐のある交差点を眺めてみる。‥‥‥交差点の向こうに見えてるのは慶徳校前電停の安全地帯だよな。どう見てもあっちの方が近い‥‥‥。ちなみに、上熊本方面との場合、西辛島町電停がすぐ近くにあります。‥‥‥ついでに書いとくと、JTB から渡された宿の案内では、「公共交通利用の場合」について「熊本空港→連絡バス熊本空港から約45分熊本交通センター前下車→徒歩約1分」としか書いてありません(熊本交通センターと宿は「交差点を挟んで斜向かい」という位置関係)。しくしくしく。

明日の朝は慶徳校前電停から乗ってみるべな、と思いつつ、辛島町電停を過ぎ、アーケードに沿って L の字に歩き、さらに「銀座通り」へ折れて、「貴龍ラーメン」へ。黒チャーシューメンに、揚げネギをトッピング。ちなみに、無料になるのは 100 円のもの(チャーシュー以外)とのこと。‥‥‥なんかこう、「喜多方ラーメンかよ!」と突っ込みたくなるくらい、チャーシューでほかのものが何にも見えません状態。うまうま。替え玉を頼んだら、麺を入れてくれたあと「ネギ盛りまーす」と刻みネギを増し盛りしてくれた。これはうれしいね :-D

そんなわけで、黒チャーシューメン(850 円+黒 50 円増し)+替え玉(100 円)でピッタリ 1,000 円。たんのーしました。ごちそうさーん。ちなみに 100 円増しの「赤ラーメン」もあります。辛いのが好きな人は試してみるがいいよ。

おなじ route をてくてく歩いて、宿へ‥‥‥戻ると見せかけて素通りし、電車の分岐のある交差点に面した LAWSON で飲み物を買い、今度こそ宿へ。

滞在中はほぼ常に(朝 10 時まで)大浴場が利用できるため、部屋にあるのは toilet と shower のみ‥‥‥というのも、ドーミーインではお馴染。てなわけで大浴場へ行き、ものすごい勢いでのんびり。ぬはー。‥‥‥ここのドーミーインも、脱衣室に laundry corner がある。洗濯機(4.2kg 洗い)は無料(液体洗剤も無料)、乾燥機は 20 分で 100 円。しかも乾燥機は gas 式。すばらしい!! たしか、天満のドーミーインもそうだったっけかな。



2009/10/12 (月) 熊本県内: ド晴れ/宮崎県内: 薄曇り/鹿児島県内: 晴れ時々曇り <山線>

熊本離脱 [旅行]

風呂が 10 時までなので、9 時 40 分頃起き、軽くひとっ風呂。

部屋に戻って、昨日買ってあった駅弁で朝飯(よいこはまねしちゃいけません)。

熊本発車の 30 分以上前に出ときゃ十分でしょ、というわけで、1045 時に部屋を出る。昨日固く心に決めた通り、辛島町ではなく慶徳校前電停に向かう。

件の交差点に差し掛かったとき、東からやってきた電車が熊本駅方向へ曲がっていった。おりゃ、1 本行っちゃったか、と思っていると、さらにもう 1 本低床車がやってきて‥‥‥あれ、ついてっちゃったぞ?

結局、電停にたどり着く前に 2 本とも行ってしまった。電停に着いたのが 1052。低床車は運用が限定されているようなのだが‥‥‥時刻表をみてみると、本来は 1053 発らしい。しくしくしく。

時間はあるし、仕方がないので、おとなしくそのまま待つことにする。‥‥‥それにしても、どうにもいい天気だな、おい。快晴ですよ。気温はそれほど高くないので、風はないものの、日差しの下にいてもちょっと汗ばむ程度。わりと爽やか。

次の 1102 発は若干遅れてやってきた。これもまたよくある pattern。でもまあ、乗ってしまえばこっちのもので、10 分とかからず熊本駅前到着。

かなりの余裕があるが、そのまま改札内へ。弁当屋さんに「SL 人吉記念弁当」なるものがあったので購入し、入線を待ち構える。

やがてやってきたのは、お馴染キハ 185 。今日は所定 2 輛に「あそ」色を 1 輛増結しての 3 輛編成。早速乗り込み、自分の席付近にほかの乗客がいないのをいいことにさっさと座席を方転。うかうかしていると、この駅で列車の進行方向が変わるのを知らずにそのまま座る人が現われて、面倒なことになる。そういう人に限って、「向きを変えてくれ」と言っても断固拒否するし、一方自分が逆向きに座っていることに気付いた途端に大騒ぎするんだよ‥‥‥。そんなわけで、先手を打っておくに限る。席を回転させて歩いている客室乗務員の仕事も減るしな。


〔九州横断特急〕 [旅行 / 列車]

てなわけで、〔吸収黄疸特級 1〕号は所定で熊本を発車。本来、今日の指定席はほぼ満席だったはずなんだが(そのせいでいつもの「左側」の席が取れなかった)、どうやら熊本方の一角を占めていた団体さんが自由席に移ったらしく、私の席から後ろががらがらという事態に。何だかまったり。一方、前の方では「座席の向きが!」と騒いでいるおばばが。だからさっき客室乗務員が一生懸命説明してたんだろうに‥‥‥。面と向かって説明されても「私はこれでいい」と言い張って、その挙げ句に大騒ぎするんだから、人の話を端から聞く気がないとしか思えない。

以前はお休み中の車両は熊本駅構内に溜まっていたのだが、その場所を新幹線の駅とそれに併せて設置される西口広場に奪われてしまったため、運転所の機能は熊本駅の南方に移動していた。多くの EC や DC に混じって、スハフや「ソロ」などの寝台車がちりぢりに置かれていた。緩急車のうちの一両は〔はやぶさ〕のテールマークを出したままだった‥‥‥。輛数はそこそこあったものの、ばらばらに置かれているところに、かえって「ああ、もう走ることはないんだな‥‥‥」と思い知らされた感が。

なぜか新八代で結構な人数が乗ってきた。が、そのほとんどは乗車位置を気にしない中高年で、1 号車の車内を素通りして自由席車へ。

八代を過ぎ、むやみにいい天気の中、球磨川を見つつ南下していく。前の方では相変わらず中高年とガキが騒いでいるが、わたしの前数列は静かな人ばかりなので、割とのんびり。

途中で川が左側へ。この区間は球磨川が最も球磨川らしくなる「急流区間」なので、適宜左に移って車窓を撮影。

川が再び右に移ると同時に、列車は人吉盆地に。渡に停まって程なく、終着の人吉に。間合いは 15 分くらいしかないので、さくっと駅前に出て動作中のからくり時計をちょっとだけ撮影し、またさくっと 2 番線へ。


〔いさぶろう〕 [旅行 / 列車]

〔いさぶろう 3〕号も 1 輛増結の 3 輛編成だった。そして、ここでも混乱発生。「座席番号が貼ってある席は指定席だ」と車掌が数分おきに何度も放送していたのに、「おお、空いてる空いてる」と勝手に座り込むジジババが大量発生。そして、あとからやってきた正当な指定券を持ってる団体さんに追い出されていた。まったく、ほんとに人の話を聞かないね‥‥‥。

なにはともあれ、所定に人吉を発車。むやみにいい天気の中、矢岳へ向けて急坂をよじ登っていく。昼時なので、熊本駅で買った記念弁当と〔九州横断特急〕の車内で買った「赤牛弁当」をモグモグ。

大畑・矢岳と例によって 5 分くらいずつ停車しながら、宮崎県へ入る。団体さんは人吉を発車直後から弁当を喰い、酒盛を始めたが、どうも旅慣れた一団のようで、騒がしくない程度に静かに盛り上がっていた。こういう中高年もたまにいるんだよね :-)

しかし、そこで終わらないのが中高年。真幸停車中にやってくれた。まず、ホームで写真を撮って車内へ戻ろうとしたところ、団体さんのうちの一人で杖をついているお年寄りが乗り込むところだった。焦らせないようにあとについてゆっくり車内へ入ったら、自分の席にたどり着いたところで杖を取り落としてバタッと膝をついたような仕種。うぉっ、と思った次の瞬間‥‥‥杖を wiper のように動かし、自分の席の足下にあったゴミをほかの座席の方へ押しやり、満足そうに座りやがった。なにやってんだこのくそじじい。同じ団体の中でも若手の人は一生懸命自分達が出したゴミを回収しているのに、ほんとにジジババは質が悪い‥‥‥。こういうのを見る度に、「日本をだめにしたのはこいつらだよな」と思う。

だめ押しは、駅舎で地元の人が出してる売店から戻ってこなくて乗り遅れ。2人ほどいないのに気づいた団体が大騒ぎを始めたので、発車前に再開扉で済んだが‥‥‥ただでさえ発車が 2 分押してたってのに、何やってんだ。発車の合図くらい、ちゃんと聞いとけよ。ちなみに、そもそも発車が遅れたのも、別のジジババが「発車しますから車内に戻ってください」と客室乗務員が言うのも無視して「幸福の鐘」にこびりついてたから。自分達は鐘を鳴らせて幸せだったかもしれないが、そのせいで周りがみんな迷惑を被ってるのに気が付かないんだから、本当に幸せな連中だ。

微妙にぐんにょりしながら吉松到着。間合いはやはりあまりないが、かといって〔はやとの風〕が入ってくるまでにはまだ間があるので、さくっと記念切符を買いに行き、さくっと戻る。その間に〔はやとの風〕が入線。入線直後の混乱が一段落ついたところで席に着く。これも今日は 3 輛編成。連休中だけあって、増備車フル稼働だな。


〔はやとの風〕 [旅行 / 列車]

〔はやとの風 3〕号も、とりあえず所定に発車。今度は周りに騒がしい客はいない。やれやれ‥‥‥。

しかし、deck がないので、駅に着く度に外気が入ってきて、微妙に暑い。私が乗っている 2 号車と違い、1 号車は明らかに涼しいので、どうもこちらには冷房が入っていないぽい。さすがに途中で客室乗務員に「冷房入ってないの?」と尋ね、すぐさま入れてくれた。おかげでちょっと涼しくなったが、やはり効きがよろしくなくて、客室乗務員に恐縮されてしまった。いや、そもそもキハ 47 なんかを種車にするのがいけないんだよ。九州にだってキハ 48 はあるのに、何でよりにもよって「キハ 47 改造の特急」なんか作ったんだか。おかげで、夏場や冬場はとんでもないことに‥‥‥。特急料金を割安にすればいいってもんじゃないよな。

ともあれ、霧島温泉や嘉例川(!)などで三々五々乗客が降りていき、とどめに隼人でなぜかかなりの客が降りて、あとはわりとがらがらの状態で鹿児島へ。「三大車窓」からも今日は桜島が見えなかったが、錦江湾沿いに出ても、桜島はうっすら霞がかかっている。

所定で 西鹿児島 鹿児島中央着。6 番線に 717 系が停まっていたので軽く撮影し、駅を出る。


鹿児島 [旅行 / まち]

駅前から電車に乗って、高見馬場で降りる。今日泊まる「ホテル法華クラブ鹿児島」はその真ん前。繁華街の西端に位置しているので、天文館一帯へも歩いて数分だし、隣にはコンビニもある。ほんとに絶好の場所だ。

さて、せっかくだから城山にでも登ろうか、と思ったんだが、カゴシマシティビューの最終便が思いの外早かった。こりゃあ間に合わないかも、と最寄りのザビエル公園前停留所へ向かうと、公園が見えたところでその向こうを通過していくのが見えた。まあ、大した距離じゃないから、歩いて行ってみよう。

照国神社前へ出て、案内に従って右手へ。参道の東に隣接した公園を突っ切り、城山遊歩道へ向かう。しばらくの間は 1.5 車線程度の車道だが、文学館の裏手辺りで城山公園の敷地に入り、道幅はそのままにダートとなる。

一般的な遊歩道とは掛け離れた緩やかなヘアピンと勾配で、斜面を登っていく。‥‥‥これ、元は車道だったんじゃないかなぁ。ダートになって程なくの場所に「城山道路開鑿記念碑」みたいなのが建ってるし。しかし、もう陽が沈んで周囲はだいぶん暗くなってきてるのに、街路灯もなく、路面が雨水に削られて微妙にでこぼこしてるので、うっかりするとこけそう。

公園の敷地に入ってからきっかり 15 分で展望台へ。まだ空がうっすらと明るく、何とか桜島が見える。一頻り写真を撮ったが、夜景を撮るには明るすぎて今一つ。便所で小用を足して出てみたら落ちていたぬこの人が擦り寄ってきたので、しばらくじゃれて遊ぶ。一匹擦り寄ってきたら、競うようにもう一匹。あと二匹いたが、その人たちは警戒して近寄ってこないので、寄ってきた 2 匹をわしゃわしゃわしゃ。

しばらく遊んでいると、すっかり暗くなった。また展望台に戻って、夜景を撮影。

満足したので、降りることにする。車道は狭い上に結構車が通って危険なので、歩道を降りることにする。しかし、さっき登ってきた城山遊歩道は真っ暗なので、非常に危険。というわけで、市営駐車場の奥の階段から降りて‥‥‥こっちも真っ暗じゃん‥‥‥。城山遊歩道に比べると、樹が生い茂っていない分、街の明かりでうっすら足下が見えるだけマシか。

‥‥‥と思ったのもつかの間。城山観光ホテルの前庭テラスの直下をトラバースした直後の階段には街灯があったが、階段を降りつつ 2 度ほど角を折れると、街灯がなくなって真っ暗。懐中電灯の類いは持ってきていなかったので、camera を画像再生 mode にし、その back light の明かりで足下を照らしながら降りていく。トラバースのあとはずっと階段が続くが、その段が下へ向かって傾斜しているので、こけそうになったらすぐに身体を支えられるよう、手すりをすぐに掴めるようにしつつ降りる。

いくつか角を曲がると、怪しい hotel の横に出た。そこから下までは、車も通れる道路。左手は照国神社の境内。そのまま神社の敷地に沿って降りていくと、神社の前の通りに出た。一応、道の入り口には「城山展望台」の案内板もある。傾斜はきついが、城山遊歩道経由よりはずっと近いな。しかし、いずれにせよ、徒歩で夜間に登り降りすることはほとんど考慮されてないのかね‥‥‥。ぬこと遊んでいる間にも遊歩道から登ってくる人に出会ったし、降りてくる途中にも couple 連れが登っていくのとすれ違ったんだが‥‥‥。

てくてく歩いて宿へ。一旦部屋に戻って荷物を整理し、front でもらった「食べ歩きマップ」を片手に再び外へ。あまり肉をガッツリ食う気分でもないし、ラーメンを 2 日連続で食う気もしない。というわけで、郷土料理を食おうと固く心に誓い(こればっかだな)、「空(く〜)」という店へ向かう。

‥‥‥ここだよね? 「マップ」には定休日の記載がないんだけど、やってるようには見えない。ていうか、入り口の扉にはガッチリとワイヤー錠が。看板はあるから、つぶれたんじゃないんだよね?

さてどうしよう、と「マップ」を見ていると、3 人組の男性がやってきて、「あれっ、休みや!」「うーん、じゃあ、どこ行くか‥‥‥」と話しながら去っていった。うーん‥‥‥。

しばし悩んだ結果、ちょっと遠くなるが「かわぐちのりお」という店へ行ってみることに。‥‥‥店の前に着いてみると‥‥‥なんか、看板が見るからに居酒屋って感じなんですが‥‥‥。

中に入ってみると、やっぱり居酒屋だった。まあ、仕方がない。股擦れが痛んできて、ほかの店を探す気力もないし‥‥‥。

で、「地鶏と野菜のガーリック鉄板焼」「きびなごの天ぷら」「とびうお 100% のさつま揚げ」「黒豚足」を頼む。「マップ」を持参すると「郷土料理一品サービス」と書いてあったので訊いてみたら、今 order したものの一つを無料にするか、別に一品つけてくれるか、選べるという。ちょっと考えたが、「鹿児島っぽいものを食べたい」と伝えておまかせすることに。その結果、「鰹の刺身をお出しします」。おお、いいじゃん :-D。枕崎が近いしね。

料理を平らげて、退散。ごちそうさーん。それで、どんな感じだったかというと‥‥‥料理は旨かった。焼き物は熱々で出てくるし、天ぷらやつけ揚げは揚げたて。天ぷらはサクサクだし、つけ揚げも濃厚な味でかつフンワリした食感。刺身もうまい。しかも、できたものからどんどん出してくるのではなく、こちらが平らげていく pace を見て、前に出した料理が半分くらい減ると次のものが出てくるという絶妙さ。しかし、居酒屋に付き物のタバコの煙(大きな店ではないので仕方ないのだろうが‥‥‥)と、やかましい BGM('90 年代の J-POP?)で、台無し。特にタバコの煙がつらかった。鼻と喉が痛くなってしまって、味が半分くらいわからなくなってしまった。料理はうまいんだけどなぁ。惜しいなぁ。外食って、店の選択がほんとに難しいんだよね‥‥‥。最近では分煙の状況を事前に明示する case も増えているが、地方へ行けば行くほど喫煙が常識化するせいかそれがなくなる。

てくてく歩いて宿へ。禁煙の領域に入るとほっとする。しばらくぐったりしたあと、風呂へ向かう。さすがに連休最終日の 24 時過ぎともなると、大浴場にはだれもいない。だらーん。



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