「書きかけの歳時記」
2008/02版 その2

(since '05.04.25)

この日記は不定期に更新されます。なんにせよ、大したことは書かれないはずですが。

取扱上の注意

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アンテナ管理者の方へ


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2008/02/11 (月) <まったり>

SD/MMC driver その後 [FreeBSD / X60s]

こないだの続き。

うめさんに「ご協力ありがとー」とお礼を言おうと思ってたら、先にうめさんから mail が来た。

「nork さんが note PC に 8-current を入れたっていうから試してもらおうと思ったら、『compile できない』って言われたよー」

がーん @_@;

早速うめさんが環境を用意してくださったので m(__)m、もぞもぞと改変。一応 compile はできるようになった。そんなわけでこちらを試してくだちい。いまのところ、

  • 6.2-RELEASE
  • 昨年秋頃の 6-STABLE
  • 7.0-RELEASE-RC1
  • 2008/1/22 頃の 8-current

で compile できることを確認済(このうち 6 系列では使用実績あり)。一応 __FreeBSD_version を見て code が切り替わるようにしてあるので、今の時点での 6.2-RELEASE 以降の全て(ごく一時期の 8-current を除く)で compile *だけ* はできるんじゃないかと。

それにつけても、TI の I/F をどうにかしたいなぁ‥‥‥。DELL か東芝の machine が安く手に入らないかしら。ううむ。


きょう [日常]

出掛ける予定が急遽中止になったので(一緒に出掛ける予定の人が風邪で down)、夕方までまったりしたりぐったりしたり仕事したり。某所で最近京急 800 形の人気が急上昇らしい、とか (^^;

20 時過ぎ。飯を喰いに両国大勝軒に行ってみると、soup 切れで既に店仕舞い (__;。そんならと、買い物がてらららぽーと豊洲へ。先日入りそびれたラケルへ行ってみる。

東急ハンズで買い物をしたあと、ラケルへ突入。何年も前に新宿西口店へ行ったきりだったので、実に久々。たんのーした。

‥‥‥それはいいのだが、店の内外のそこいら中で餓鬼連れ*1がうるさすぎる。‥‥‥そうか、キッザニアがあるんだっけ‥‥‥。土日休日に近づくのは厳禁だな‥‥‥。それにしても、廻り中がただでさえ動物園かというくらいうるさいなかで、その餓鬼連れからすら白い目でみられるほど大騒ぎをしている餓鬼連れがいるというのは、なんともおぞましい。

*1: もはや「子供連れ」なんていうおとなしい表現ができる状態ではなかった。ここは保育園か何かか?


さすがヤフオク [雑感]

この件の続き。〔あかつき〕の寝台券を複数出品しているある出品者が、「この商品はガイドラインに違反していない」としてある URI を根拠として示していた。ヤフオクが「有価証券」を出品禁止物に指定しているのは紛れもない事実なので、どんなオモシロ contents かと思いつつその URI を見てみると‥‥‥これはおもしろすぎる。自らテンバイヤーを煽るとは、素晴らしきかなヤフー。所詮「ガイドライン」なんてのはお題目で、儲かりゃなんでもいいんだな(詐欺事件への対応に関してもよく言われることだけど)。

で、comment をつけられるらしいので、こんな comment↓を書いておいた。

一般的に、鉄道等の有効な乗車券類は有価証券と見做されます。ここで出品や入札を PR されているものは文脈から見て未使用かつ有効なものでしょうから、当然有価証券に該当します。しかし、有価証券はガイドラインによれば出品禁止物に指定されています(ガイドラインで言う「有価証券」がどの範囲を示すかは全く記載されていないので、「通念上有価証券と見做されるもの全てが出品禁止」と考えるべきでしょう)。実際に転売を目的としているとしか思えない出品が相次いでおり、出品者によっては、この頁を「出品がガイドラインに違反していない根拠」として挙げているものすらありますが、一体どういうことなのでしょうか?

Comment を投稿してみると、moderated らしいことがわかった。URI から見ると、この記事が書かれたのは 1/18 頃。他の記事にはそれなりに comment がついているらしいのに、この記事については公開されているものが 1 件もない。〔銀河〕〔あかつき〕〔なは〕の寝台券については違反商品申告が結構なされてるところから見ると、あれかな、都合の悪い commant は全部握りつぶしてるのかな。



2008/02/12 (火) 雨のち曇 <ひといき>

旅程確定 [日常 / 旅行]

ざっくりと旅程を立てたので、空いてる時間を狙って雨が降る中キコキコと TL 浅草橋へ。

とりあえず指定をざくざく取る。〔とかち 6〕の G 車が残席 6 でビビったり(ちなみに総席数は 24。結構乗ってるんだなー)、〔まりも〕の B 寝台下段があっさり取れてビビったり(事前に見たら一応「○」ではあったけど、下段は埋まってるんじゃないかと思ってたのよね。やっぱり臨時に格下げになって利用率が落ちたかな‥‥‥?)なんてことはあったものの、宿や船を含めて予約は全部完了。帰りの〔北斗星〕も指ノミへの変更をお願いしたし、これで予約が必要な手配は全て完了。

‥‥‥おかしいな、今年は「ブルトレお別れ旅行があるから流氷はなし」のはずだったんだが‥‥‥ (-_-;まあ、〔北斗星 4〕の空きがなくて乗車日を 2 日ずらした時点で分かりきってた気もするが (__;;;とにかく、頑張って仕事を進めて旅程を捻出しないと。


さすがヤフオク II [雑感]

例の comment はまだ掲載されていない。他の category への commant はもう掲載されてるのに。

Comment を投稿したあと、実は問い合わせ form からも問い合わせを投げてあった。問い合わせ対象は例の blog を「違反商品ではない根拠」として挙げていた auction。関連 URL に煽り blog をあげ、こんな質問↓を投げてみた。

上記の auction (ほか多数)は出品禁止物(有価証券)に該当するものですが、「関連 URL」に挙げた URI を自分の商品が出品禁止物に該当しない証拠として商品説明に記載しています。この「関連 URL」は、ヤフオクのカテゴリマネージャがヤフオクの公式 contents において出品禁止物の取引を推奨する内容となっており、実際に類似の出品が非常に多くありますが、この記事と guideline との整合性について、運営側としてはどのような見解をお持ちなのでしょうか?

これについて早速返事が来た。対応が早いこと自体はいいのだが‥‥‥以下要点を抜粋。

  1. ヤフオクとしては「参加者自身が guideline を参照して判断しろ」という見解
  2. Guideline 違反事項の詳細については「悪質な利用者の助長を防ぐためにも」一切非公開としている
  3. 禁止行為や禁止出品物についてはヘルプページに書いてあるので参照しろ(以下いつものコピペ)

引用部を除いて 55 行の mail だが、実質的な内容は 1.〜2.をもう少し回りくどく書いた 5 行だけ。

個別の auction に対する問い合わせ form だったのでこういう形式になったわけで、実際のところは「禁止行為を煽る blog を運営側が自ら公開していることについて」の質問だったんだが、その件についてはものの見事に無視し、「出品・入札は自己責任」と一蹴しているだけの内容。「ガイドラインは決めてやったんだから、何が起こってもあとは知らん」というわけで。素晴らしいね。「詐欺行為だろうが違法行為だろうが、取引さえバンバン成立してくれれば手数料が儲かって万々歳」だといわ れて いる体質をここでも表出している。

まあ、あまりにもあからさまなせいか、それとも寝台券の写真すら載せない怪しい出品が相次いでいるせいか、〔あさかぜ〕〔出雲〕の時なんかよりかなり出品が少ないし、なおかつほとんど入札がないなんていうあたり、参加者もそこまで馬鹿じゃあないってとこだよねぇ。



2008/02/13 (水) <もぞもぞ>

ひたすら [日常]

8 時頃起きた。

起きた直後にいつもの「「もっくもっく」で弁当を買ってきて喰う。

そのあとは家から出ないでひたすら仕事。

今月前半が期限の仕事が上がった。ふと時計を見るともう 29 時。そりゃあ眠いわけだ。朝弁当を喰ったきりだったが、構わず寝る。



2008/02/14 (木) <ありえん>

あさ [日常]

9 時頃起きた。


ありえない [日常]

もし取れたら〔銀河〕の最後のお別れに行こうと、両国駅へ。

申込書を書き、0950 時頃に窓口に出す。すると、

「お客様の前に、他のお客様が 3 名様、みなさま〔銀河〕でお待ちでして、4 番目の操作になってしまうんですけど、よろしいでしょうか?」

いままで、〔あさかぜ〕や〔出雲〕の時でさえ、こんなことなかったのに‥‥‥ (-.-;

念の為に反対側の改札の窓口にも内線電話で訊いてくれたのだが、「あちらも 3 名様お待ちだそうです」。‥‥‥同一人物だな‥‥‥。まあ「嫌だ」と言ったところで始まらないので、お願いする。

まだ時間があったので、自転車を飛ばして開店直後の TL 浅草橋へ飛び込んで叩いてもらう。が、微妙に 10 時を廻ってしまっていたので、案の定 NG。とりあえずトケマチを入れておいてもらう。

取って返して両国駅へ。‥‥‥やっぱり駄目だったか‥‥‥。

一度家に帰りかけたのだが、ふと思い立ってまた駅へ。さっきの窓口には他のお客さんがいたので、もう一つの改札へ。‥‥‥見覚えのあるおっちゃんだ。確か以前になにかを叩いてもらったことがあったな。そいや、頼まれものの〔トワイライトエクスプレス〕を頼んで苦労してもらったことも (^^;*1

「えーと、3/14 発の下り〔銀河〕、東京→大阪、B 寝台下段の空きは‥‥‥」

「〔銀河〕」まで言ったところで窓口のおっちゃんの表情が苦笑に変わった。

「なーいと思うよー。今朝 1 番のお客さんでも駄目だったから‥‥‥」

やっぱり瞬殺か (-.-;

一応叩いてくれたが、やっぱり NG。「一席も空いてないねー」。

一応 13 日と 12 日も叩いてもらった。「いやぁ‥‥‥」と苦笑しながら操作してくれたが、13 日もやっぱり NG。ところが、12 日の禁煙下段に空きが。「あ、あった!」とおっちゃんが驚いている。

一瞬考えたあと、credit card を出しながら、

「じゃあそれで」
「いいですか、12 日で‥‥‥」

券を確認。Slip を出しながら「何度か乗られたんですか?」と訊かれる(最終日に拘らなかったからか、それとも顔を覚えられていたのか‥‥‥ (^^;)。Sign をしながら、

「いやー、もう数えきれないほど。いっつも大阪に行くときは〔銀河〕だったんですよ‥‥‥」
「あー、そりゃあ寂しくなるねぇ‥‥‥」
「そうなんですよねー‥‥‥。今度からなにで行けばいいのかと‥‥‥」

こころなしかおっちゃんの笑顔も寂びしげだった。

Sign をした slip を渡し、お世話様でした、と礼を言って離脱。こりゃあ、またヤフオクに出てくるんだろうな‥‥‥。

帰る途中にいつもの「「もっくもっく」で弁当を買って帰り、喰う。

あとはひたすら仕事。なんか bug 報告っぽいものが来てるが、使ってるのが旧い revision で、しかもその後の revision で解決されてるっぽい現象。とりあえずは現象の再現を図ってみる。

*1: 他社かどうかというより、自地域発着の列車以外はあまり叩くことがないので(特に旅行センターでもない駅窓口では)、大概苦労している。特に寝台列車は列車ごとに設備がまちまちで、その中でも〔北斗星〕〔トワイライトエクスプレス〕は複雑。以前にたまたま通りかかった浜坂駅で〔北斗星〕のソロを叩いてもらった(解放ハネしか取れていなかったので)ときは、まず列車を探すのに一苦労、次に「B 個」の出し方が判らず大汗、「そういうのはありません」「いや、ありますよ‥‥‥ああ、その『個室』を選んで‥‥‥」などと会話を繰り広げつつ 30 分近く格闘した挙げ句、「‥‥‥あー、あの、そろそろ列車が着くんで、私、改札に出なきゃいけないんですが!」と逃げられた(爆)ことも。


よる [日常]

気がついたら日が暮れていた。

ふとヤフオクを見てみると‥‥‥やっぱり出てるな。って、ハネで開始価格が 3 万円? なにそれ。ちなみにそれは 3/14 発の上りで、よく見たら同じ奴が下りを開始価格 4 万 5 千円で出している。写真には 2 枚写っているのだが、「数量」が 2 になっているのがポイントで、商品説明にも実際「価格は 1 枚分」と書いてある。なめまくるにも程がある。それにしても、ヤフオクが自ら煽ったせいで白けたのか、〔あさかぜ〕〔さくら〕〔出雲〕なんかに較べて盛り上がらないことこの上ない。いいことだ :-D

仕事のほうは、現象の再現がなんだかうまくいかないので、最新版で試してくれるよう返事を出す。明日直接話を訊いてみるか‥‥‥。

ちょっと早いが、19 時頃寝る。なんとなく腹が減ってはいたのだが、もしあとで起きたら飯を喰いに行こう、と思いつつ、結局そのまま。



2008/02/15 (金) <あとは‥‥‥>

あさ [日常]

9 時頃起きた。


あさ [日常]

午後一に客先で打ち合わせがあるのだが、その前に TL 浅草橋へ。乗車券と、唯一手配が残っていた自由席特急券をお願いする。‥‥‥あー、「周遊きっぷです」と言った瞬間に笑顔が引き攣った (^^;。私はよく周遊きっぷを使うんだが、滅多に使う人がいないせいか改札で眼を剥かれることすらあるほどだし(当然発券操作も不慣れ)、しかも私の場合、大抵かえり券が大変なことになるので‥‥‥ (^^;。そりゃあ戦々恐々にもなるわな‥‥‥。

一番面倒なのは(周)のかえり券。どうせトケマチもあることだし、今すぐ打ってもらう必要はないので、「作っておいていただければ結構ですよ」と言ったのだが、「‥‥‥えーと‥‥‥時間、よろしいですか? (^^;;」。まあ、一度作った券に間違いがあると互いに損だし、時間も若干あるので、とりあえず目の前で打ってもらうことに。

発券に必要な情報は、線区・接続駅(後述)を含めて全て記入してあったので、まずは入力してもらう。ゆき券は東京から真っ直ぐ鳥栖へ向かう非常に素直な経路なのだが、

「これ、自動では出ますかね‥‥‥?」
「や、多分新幹線しか出てこないと思いますよ?」
「えーと‥‥‥あ、ほんとですね (^^;。‥‥‥んー、経由 1 の入力‥‥‥」

操作している内容を小声で言ってくれるので(これはつまり「ツッコミ待ち」なわけだが (^^;)、それを確かめつつ完了を待つ。「この間、操作が変わっちゃったんですよね‥‥‥」と不安そう。‥‥‥いやしかし、入力がめんどくさそうだよな。線区名とか駅名とかは直接入力ができない(一覧から一々選択する)くせに、ゾーン券なんかはタリフを開いて code 入力が必要だし。

「それこそ、ゾーン券こそ一覧から選ばせて欲しいですよねぇ」
「ほんとですよー‥‥‥ ;_;

ともあれ、ちまちまと(というより、scroll に mouse の wheel を多用するので「ジョリジョリと」)入力。ゆき券はすんなり完了。次にいよいよかえり券。と言っても、線区数がそこそこ多いので時間はかかるが、これも書いてある内容を入れていくだけ。‥‥‥ジョリジョリと入力し、完了。‥‥‥あれ、なんか固まったぞ?

「‥‥‥なんか、考え込んでますよ? (^^;;;
「全部入れてやってんのに、なにを悩む必要があるんですかねー。(^^)

結局 10 秒ほど待たされたあと、printer から「カション」と吐き出される音が聞こえた。

「あっ、出ました! :-D

いつもながら、嬉しそうだなー (^^;

券を取りに行き、戻ってきながら「ちゃんと出ました、よかった〜」と胸をなで下ろしている。経由をちまちま入れなければならない券はもう 1 枚あるのだが、だいぶん安心してもらえたらしい。ついでに、ふと思い立って叩いてもらったら〔あかつき〕のソロに空きが出ていたので、シングルツインから変更して cost を圧縮。

「あとは作っておきます (^^)」ということなので、お願いして退散する。


あまり需要がないかもしれない follow up [その他]

先日、JTB は販売 system の入れ換えをおこなった(他の店舗と同時かは判らないが、TL 浅草橋は今年の営業初日から)。従来 JTB では「TRIPS」(トリップス)と呼ばれる独自の system を MARS と相互接続していたが、新 system はちょっと画面を覗いた限りでは JR 西の system(いわゆる Win-MARS)に似ている(以前に誰かから「JTB が JR 西の system を買った」というような話を聞いていたような気もする)。

これにより、特に JR 券の申し込み等にあたっては、次のような変化が発生した(私は「中の人」ではないので、操作しているのを見たり話を聞いたりしてわかった範囲で)。

  1. 指定券関連
    • 従来列車名はカタカナ(一部英字混じり)4 文字の略号で入力していたものが、一覧からの選択形式になった。そのため、「列車名から略号の想像がつかない」ことによる操作の混乱等は減少することになる。何せ「4 文字」はキツかった。〔風っ子会津只見〕から「カセアイ」は連想できないよな‥‥‥。
    • 従来「発売区分」などで区別されていた寝台や「B席」(=ボックス席)などの設備の指定方法が変わった。なので、これまでこれらの設備を頼んだことがあっても、端末更新以後にすんなり出てくるかどうかはわからない。
  2. 乗車券関連
    • 「口座」で発券可能な経路は「所要時間が短い順」に 5 つ表示される(「距離が短い順」などではない)。そのため、新幹線が並行している線区では新幹線の前後をモショモショしたもので 5 経路が埋まってしまい、在来線経由の経路は都度入力しなければならない可能性が高い。実際、「東京→和田山」を検索すると「新幹線・山陰線」などの他に「東京→新宿→渋谷→品川→新幹線→姫路→播但線」とか意味をなさない経路がいくつも出てきてしまい*1、東海道・山陽・播但線経由で乗車する経路は出てこなかった。‥‥‥もっとも、これは今までもそうだったのかもしれない(短距離のものを除いてはいつも経路を指定して買っていたので‥‥‥ (__;)。
    • 経路を手入力する場合、従来はカタカナ 3 文字(またはカタカナ 2 文字+数字)の略号を keyboard 入力し、新幹線と在来線、または JR 線と第 3 セクターを直通する場合に限り接続駅を入力していた。新 system では、乗車駅から下車駅まで、「乗車駅→線区名→接続駅→線区名→(繰り返し)→接続駅→線区名→下車駅」という手順で順に入力(= 画面上の一覧から選択)する必要がある。従来のように「ダミー線」を考慮しつつ入力する必要はなくなったが、線区と線区の接続駅を必ず指定しなければならないので(しかも各駅でどの線に接続しているかは表示されないらしい)、実質的に路線図が頭に入っていないとソラで入力することは不可能(窓口担当者にそう言ったところ、「研修で講師もそういってました」という答えが返ってきた)。なので、口座発券できないと思われる場合(新幹線以外に乗車する場合はほとんどそうだろう)、経由には線区名のほか接続駅も書いておくのが望ましい。また、線区名も略号ではなく漢字で記入するのがよい*2。どうせ一覧の選択に mouse を使わせるんだから、いっそ画面に路線図を表示して、それを選ばせるようにすればいいのに‥‥‥ > system 設計者

なんか他にもあったと思うんだけど、とりあえずすぐに思い出せる重要なものを挙げた。ここに挙げた注意点なんか(私を含めて)ごく一部の利用者にしか影響ないだろうけど (^^;、なにしろ操作画面の構成や操作が全く別物になってしまったそうなので、端末に慣れるまで、しばらくは混乱が続くだろう(必ずしも「ヘンなきっぷ」を頼まなくても十分混乱しているようだ。TL 浅草橋で今や一番のベテランになった I さんなどは、manual を見てもどうしてもわからないことを担当部署に訊いた際、「一部でいいんで、元に戻せないんですかねぇ #-.-)」と文句を言ってしまったそうだ)。

*1: たとえ山手線経由で入力したとしても、運賃計算は最短経路で行なわれるはず。「途中下車したいので明示的に新宿や渋谷を経由したい場合は?」という疑問も出るかもしれないが、同地域を通過する場合は東京大環状線 rule 適用で「運賃は最短経路で計算し、当該区間の経路は指定しない」ということになるし、都区内発着の乗車券ではそもそも都区内での途中下車が認められていない。

*2: 基本的に略号は線区名の読みの頭 3 文字だから全くわからなくなることはないと思うが、使わなくなれば早晩略号ではピンと来なくなるはずだし、画面には漢字で出るので最初からそう書いておくほうがわかりやすい。カナのほうが書くのは楽だが‥‥‥。


ひる〜よる [日常]

一路客先へ。‥‥やっぱり、昼時が近くなると迂回するより最短経路で行くのが早いな。

さて、今日の打ち合わせは昨日急遽入ったんだが、肝心の打ち合わせ議題の券はその直前に片が着いちゃったんだよなぁ‥‥‥と思いつつ着いてみれば、「やー、もういっかー、ということになっちゃんたんですが」。やっぱりねー (^^;。ま、今週は月曜日が休みで打ち合わせがなかったから、どのみち今日は来ようと思ってたんだけど。

でまあ、次の予定の前にちょいと別件の割り込みが入ってきたりもしたんで、今日納期の(つまりここのところやっていた)作業の最終報告をしたり、今後の作業 schedule を相談したり。もっとも、現時点では on schedule で進んでいるので、さっくり終わる。

そのあとは、bug の報告者から詳しく話を聞く。一応 test 用の program をもらっていたのだが、そもそもどういう状況を期待して作られているのかがよく判らないので、このままでは全く同じ状況を再現できない限り手の出しようがない。‥‥‥話を聞いて test program の意図を把握したので、早速現象を追い掛けていく。

‥‥‥なんか怪しい箇所を見つけた。実は今回の問題は 5 つの group が関わっていて、

  • Team A: 全体の仕様を決定するとともに回路を設計する
  • Team B(というか私): A の仕様に従って software による実装を行なう
  • Team C: A の仕様を参照して基本 software を設計・実装する。この software は A の回路や B の実装を platform として動作する
  • Team D: C が実装した software を利用して application を実装する
  • Team E: B が内部で使用する component を供給する(ここは自分の実装については自ら仕様を設計している)

てな相関関係(といういうか依存関係)がある。で、

  1. そもそもの発端: D が C の成果物を使っていたところ動作がおかしいことに気付いた
  2. D が C へ問い合わせ
  3. C が test program を作成して検証し、「うちの product には問題ない」と結論
  4. それなら、と C が B へ調査依頼(現時点で A の実装は存在せず、実際に動作する platform は B のものしかないため)

という経緯を辿っていたものだ。C の program は B の機能を経由して間接的に E の機能を使って動作しており、最初に異常箇所を発見したときにはこの部分がおかしいのかとも思ったのだが、それにしてもなんかおかしい。そこでこの機能の設定を追い掛けてみると、そもそも C の実装が A の仕様に合致していないことが判った。

それだけでは何か腑に落ちない。というか、C が使っている E の機能の用法がおかしい。もし本当にそんな使い方しかできないとすると E の仕様の bug だなーと思ってそちらの仕様を読んでみると‥‥‥やっぱりそうだよな。ちゃんとそちらの仕様は問題が起きないようになっている。

結局のところ、問題は 2 つあって、「C が A の仕様と異なる実装をしていた」「C が E の機能を使用する方法に問題があった」の両者が、後者で問題が発生する timing を踏んだときに現象が現われるというオチだった。この critical section は時間的に短いので、たまたまこれを踏まないと現象が表出しない。なので、最初は単純な timing 問題かと思われていたらしい。

関係者に原因を報告したところ、たちまち大騒ぎになってしまった。まず、前者の問題に関しては「A が公開していた仕様書が、途中で仕様が変わったにも関わらず update されていなかった」ことが判明。Team C は専らそれを重要視していたのだが‥‥‥実は C の実装そのものに今回と同様の不具合を他の要因でも引き起こす危険があり、根本原因はどちらかというとそちら。しかし、その部分を実装したのと今回検証を行なったのが同一人物で(もちろん test program もその人が書いている)、私が調べるまで第三者による検証が全く行なわれていなかったことになる。

Team C の当該部分の担当者は今日は不在だったので、不具合部分は team leader に直してもらい、対策は終了。しかし、仕様が正しく伝わっていなかった件に関してはかなり広範囲に影響が及び、team D を巻き込んだ仕様変更ということになったらしい。ともあれ、私としては「こういう調査をした結果、こんな問題が発見されました。つまりうちの問題ではありません」という報告書を出して終わり。即座に team D の担当者によって team B に対する件は close され、Bugzilla による tracking は team C に差し戻し。

結局、今回の件から得られた教訓は、「意志の疎通はしっかりしましょう」「Document には正しい情報を書きましょう」「検査をする際には実装者と異なる人物によって cross check をしましょう」という当たり前のものだった。ううむ。

しかし、私は 1 日半程度の作業で終わったが、かわいそうなのは team D の担当者。Team C に最初に質問を投げる前から数えると、ここ 2 週間くらいずっと振り回されていたらしい。ただでさえ schedule がおしてるらしいのに。

とにかく一段落。「先日の日曜に風邪を引いて以来、どうも体調が悪い。今日は早く帰りたい」という Y 氏と一緒に 19 時過ぎに離脱(いつもは 21 時過ぎ)。一路横浜中央市場へ行き、秋葉食堂で食事。その後第二京浜沿いのドン・キホーテへ連れていって電機敷き毛布を購入、Y 氏を家に送り届けてから帰宅。

離脱の直前、「なんか腑に落ちない現象が発生している」という話を聞いていて、「よかったら現象が発生している環境を下さい」とお願いしてあったのだが、帰ってみると「ここに用意しました」という mail が来ていた。早速試してみたのだが‥‥‥なんか黙って固まってしまって実行できないんですが (-.-;。先方が試した環境は我々が release した物件を component として使って拡張したものなのだが、今回の検証は拡張部分を使わなくても動作する範囲なので、とりあえず我々が release したものを使って追試。‥‥‥動作するなぁ。なんにも問題がない。早速手詰まりになってしまったので、状況を mail で投げて指示を仰いでおく。月曜に打ち合わせてみるか‥‥‥。

そのあと、次の作業の準備っつーか下調べをしばらく続ける。もぞもぞ。


やっぱりな [雑感]

寝る前にちょいと news を漁っていたら‥‥‥いよいよ(ようやく?)東芝が HD DVD から撤退するんじゃないかな、するんじゃないかな?!という記事が。ここんとこガラガラと HD DVD 陣営が崩壊しつつあったからな(そもそも H/W vendor の group 化には失敗しまくってたし)。


あさ [日常]

29 時頃寝る寝る。



2008/02/16 (土) <さよなら、HD DVD>

ひる [日常]

11 時頃起きた。

昨日の作業の続き。もぞもぞ。旅程確保のため前倒しに継ぐ前倒しですよ。


さよなら、HD DVD [雑感]

22 時前に加真呂へ飯を喰いに行く。例によって和牛中落ちを喰っていると、店内でかかっている J-WAVE の 22 時の news headline で「東芝が HD DVD から撤退へ」と報じられていた(それも top で)。家に帰ってから早速調べてみると‥‥‥19 時の NHK ニュースでも報じられていたらしい。さらに「ブロードキャスター」内でもごく簡単にではあるが速報という形で報道。ああいう報道があったことだし、もう長くはないだろうとは思っていたが、まさか翌日にこんな情報が出てくるとは。

どうも内部からの leak っぽいんだが、ともあれこれで実質的に HD DVD は終息だろう。予想通りというか、なんというか。このところ雪崩れを打つように BD*1 へと収束する動きが続いていたが、やっぱり Wal-Mart の決定が止めを刺したかな。

そもそも HD DVD の戦略は見込みが狂ってばかりだった。

HD DVD 陣営が主張した merit は、「HD DVD の disc は現行 DVD の製造 line を若干変更するだけで生産できるので、設備投資が少なくてすみ、そのため製造単価も安い」というものだった。しかし、sell title の価格は(特に初期は)必ずしも製造単価と連動しないし、互換性を重視したため 1 層当たりの容量も BD の 3/5 となった。

そのままだと記録/再生時間が短くなってしまうため、H.264 などを使って圧縮率を上げ、1 層当たりの記録時間を確保しようとした。しかし、再生専用 media ならそれでいいかもしれないが、digital 放送は MPEG2-TS を使用している*2ため、同等の記録時間を確保するためには当然再圧縮が必須となる。

しかし、購買層を考えてみれば、発売当初の購買層は主にマニア層だ。これらの人達は基本的に stream をそのまま記録することを好むはずなので*3、MPEG2-TS で記録することを前提として記録時間を比較することになる。実際、規格発表当初は再圧縮を前提として BD と同等の記録時間を謳っていたが、いつの間にか(録画 media については)MPEG2-TS が標準となり、他の format はすっかり書かれなくなってしまった*4。すると当然 1 層当たりの容量が少ない分不利。

もちろん、戦略的に(cost を完全に度外視して)現行 DVD recoder と同等の価格を打ち出せば一般層も手を出すだろうが、そもそも新方式を打ち出すのには「単価を上げて利益率を上げる」という目的もあるはずだからそんなことはあり得ないし(一度下げてしまった耐久消費財の価格を上げることは事実上不可能)、その上複数の方式が並立していればそうおいそれと手を出すはずはない。そもそも一般消費者は従来画質の DVD recoder でなにも困っていないはずだから、「tape から disc へ」という絶対的な変化(扱いが楽、小さく薄くなる、chapter search などの操作が極端に速くなる)があった「VHS から DVD へ」という移行とは異なって積極的に乗り換える必要もない。

つまり、当面の間はマニア層が市場を牽引することになるわけで、マニア層が受け入れにくいという時点でスタートダッシュは極めて不利になる(マニアはそれなりの金額を出してはくれるものの、一般消費者に較べれば非常にパイが小さい。量産効果が出るのはマニア層に粗方普及したあとの話)。

肝心の media 価格はどうだったか。Sell title は 1 人の user が購入する絶対数もそれほど多くはないし、DVD との差別化もあっていずれの陣営でもそれなりに高値で安定している。では、記録 media はどうだろう。確かに発売当初こそは BD の方が高かった。しかし、戦略的な価格付けによるものか量産効果によるものか(sell title とは違って記録 media は 1 人の user が消費する量が一般に多いので量産効果は短期で出やすい)、みるみるうちに容量単価は逆転、程なく media 単価も逆転した(25GB BD-R が 800 円/枚程度まで下がったときに、15GB HD DVD-R はあきばんぐですら 1k 円程度)。その後も HD DVD-R の価格はほとんど下がっていないが、25GB BD-R の価格は今や 650〜700 円/枚程まで下がり、地デジを録画する場合であれば NHK など rate の高い channel ですら遂に D-VHS tape よりも安くなってしまった(テレ東など rate の低い channel ではかなり前から D-VHS より安い)。

「単価」という点ではもっとも最初の「障壁」になる機材の価格はどうか。両陣営とも、最初の時点で発売されていた sell title は(高画質 contents を消費者へ販売することに難色を示した Hollywood の意向もあって)ほとんどなかった。つまり player の価格を比較することに意味はほとんどなく、recoder の価格が重要になってくる。

東芝は recoder の発売では確かに一歩 lead していた。しかし、ソニー・松下が発売した最初の製品群は最上位機でも実売 30 万円弱。いくら 5〜6 ヵ月先行したからといって、希望小売価格約 38 万円、実売価格でも 35 万円程度となると、この価格差は無視できない。しかも、HD DVD で製品化された recoder は group 内全てを通じてこの 1 機種のみで価格もほとんど横ばいだったのに対し、ソニー・松下は当初からやや安い「廉価機」を用意し、しかもどの機種もじりじりと安くなっていった。半年も経つ頃には価格差は高級機同士を較べてもほぼ倍。「かつての」ソニーならいざ知らず(今のソニーには「信者」を呼ぶようなカリスマ性はもはやない)、東芝には「倍近い価格で買ってもむしろそれが status になる」というような brand 力は(少なくとも家電に関しては)とてもなく、これではお話にならない。

もちろん、東芝機が高額だったのにも言い分があるだろう。「画質や音質に拘り抜いた贅沢な設計」だ。確かにそれは功を奏し、AV 誌などでは「現在販売されている製品では最高の音質を誇る DVD player」という高評価を得るに至った。‥‥‥ちょっと待て。「DVD player」? HD 画質はどうでもいいのか? ていうかそもそも最高なのが「音質」て。この製品って「HD DVD のフラッグシップモデル」なんだよねぇ?

当然東芝も馬鹿ではない。しばらくして、一気に価格を下げた model を投入した。しかし、既に手遅れだったのか、それともあまりにも一気に価格を下げたことが不審感を呼んだのか*5、大きな話題になることはなかった。

結局、HD DVD 陣営(というか東芝)が最大の merit として謳った「価格的優位」は、空証文だったことになる。MPEG2-TS を標準とした時点で根本的に画質は同じだし(analog から realtime encode をしつつ録画する場合は encoder の性能がものをいうが、これは format の優位性とは直結しない)、音質的にも support する surround format の差こそあるもののほとんど同等だ(普通の家庭でそれらの format の差が明らかにわかるような機器と安定した音場(← ここ重要)を用意できるような人はほとんどいないだろう)。というか、media 当たりの容量の少なさが災いしてか、音声 format の面でも高圧縮 format が主になっており不利だ。「次世代」である以上はある程度連続性を捨ててでも思いきったことをしないと乗り換える merit がなくなってしまう*6のは自明だと思うんだが(ある種の break-through がないと「次世代」とは言えないよな)、量産効果次第である程度どうにでもなってしまう「価格的優位」がそれほど大事なものだったのだろうか。

そして、東芝の最大の失策が「ファミリー作りの失敗」だ。東芝の掲げる「HD DVD の利点」に危うさを感じたのか、それともカリスマ性が足りなかったのか、主要家電 maker で HD DVD 陣営に与したのは山洋だけだった。他に著名な maker としては NEC・富士通・フナイ・Microsoft・Intel などが加わっているが、「家電 maker」と言えるのはフナイくらいなもの(ほかは PC や component の maker だ)。そして、船井は失礼ながら name value の面から看板を背負える会社ではなく(実際は有名企業に HDD recoder を OEM 供給してたりするようなんだけど)、山洋に至っては現在絶賛経営再建中で積極的な研究開発をするような体力はとてもないだろう(個人的には頑張って欲しい会社なんだけど)。結果として、東芝が孤軍奮闘することになり、一般消費者からの見た目で数的優位を持つ BD よりも不利になったことは想像に堅くない。こういうものは一旦一方向へ向かう雰囲気が固まってしまうと一気に雪崩現象が発生するので、本来なら東芝は看板を背負って製品を出せる機器 maker を BD と even になるように抱き込む必要があった。

その一方で、抱き込まなくてもいいものを取り込み、身内に爆弾を抱える羽目になってしまった。Microsoft だ。この会社は「競合するものはたたき潰すか買収して塩漬にする」という戦術を取ることでつとに有名だが、HD DVD でもその体質を遺憾なく発揮したようだ。東芝は PC 分野で絶大な知名度を誇る MS を引き込めば技術上や marketing 上有利になると踏んだのかもしれないが、金も持ってるが口を出すのも大好きな MS がおとなしく陣営に加わるわけはない。HD DVD の容量の少なさを克服するための手段であった transcode に異議を唱えてきた。H.264 よりも自社が開発した「VC-1」の方が優れていると主張し、それを標準にするように要求したのだ。HD DVD はその要求を飲んだ。最終的に HD DVD の機器は MPEG2@HP・MPEG4 AVC(H.264)・VC-1 が必須とされた。

これが既に完成された技術であったなら、強力な圧縮技術と絶大な知名度を一気に手に入れられて、東芝はホクホクだったろう。ところが、そうは問屋が(というよりその大元の MS が)卸さなかった。VC-1 は当時まだ開発が完了しておらず、これの開発の遅れが HD DVD 対応機器の発売 schedule に深刻な遅れをもたらした。本来なら BD の足音が聞こえてくる前に start line を飛び出し、大きな advantage を得るはずだった。それが結局「たった半年」先行しただけになってしまった。これは大きな誤算だったろう。

しかし、それを耐え忍んだ甲斐があって、HD DVD は一般消費者に広く appeal しうる武器を持つことができた。DVD の成功の最大要因が「PS2 への標準搭載」であったとはよく言われることだ。そして、ソニーはもう一匹どじょうを捕まえようと「PS3 に BD-ROM drive を採用する」と発表した。実際のところ、PS2 の場合は「PS2 に積まれたから DVD が普及した」という単純なものではなく、

  • 既に CD-ROM 1 枚に収まらず複数枚の disc を入れ換える必要がある game title が登場しており、game 用の media として大容量のものが必要であった
  • 既に CD が普及していて 12cm 光学 disc そのものが広く親しまれていたことに加え、tape media に較べると DVD には取り扱い・size・頭出しなどの access 性・見ただけで明らかにわかる画質向上等多くの利点があり、一般消費者にとっても大きな merit があった

と、maker と user の両者に合理的な利点があったという相乗効果に加え、SCEI が赤字を承知で「従来の価格+α」という戦略的価格を打ち出したことが後押しして普及したものだった。PS3 に BD-ROM が搭載されることについては

  • Game 機本体の高性能化に伴って game title が必要とする容量が増加する可能性はもちろん否定できないが、少なくとも発売時点で DVD-ROM の容量が不足して問題化していたわけではない
  • はっきり言ってしまえば、DVD が BD になったところで「画質・音質が上がるだけで取り扱い上の大きな革新があるわけではない」し、そもそも一般消費者は現行 DVD の画質や音質に大きな不満を持っていない

というように PS2 の時とは事情が大きく異なり、本体に標準搭載されたこともあって米国などでは「BD を普及したいがために PS3 に採用した」と反発を買ったらしい。しかし、とにもかくにも抜群の知名度がある PlayStation に BD が採用されると、露出という面ではおおいに不利になる。「次世代 DVD を support することで PS2 と同じような相乗効果を狙いたい」と MS が考えたかどうかはわからないが(公式には否定しているらしい)、ともかく HD DVD が家庭用 game 機に採用された。「これで PS3 に対抗できる」と東芝が喜んだかどうかはやっぱりわからないが‥‥‥本体に標準搭載されず外付け option となったのはやっぱり誤算だったかもしれないし、なにより誤算だったのはこの game 機自体が(PS3 が反感を買った米国はともかく日本国内では)「露出の武器になる」とはとても言えない程度しか売れなかったことだろう。‥‥‥え? Xbox360 を知らない? やだなあ、アイマス用 game 機のあれですよ :-D

「アイマス用 game 機」というのが割と冗談ではなかったりするところがなんとも言えないところだ。「THE iDOLM@STER」は日本国内のみの発売だそうだが、「マーケットプレイス」におけるアイマス関連 contents の人気が全世界 3 位だとか。これは公式 online contents の購入に使用する「マイクロソフト・ポイント」(以下仮に MSP と略記。通貨単位「ゲイツ」で呼ばれることもある。1 ゲイツは日本円で約 1.5 円)で購入する contents の売り上げの話だそうだが、そのほとんどがもはやアイマス関連なのだそうな。アイマスの発売が '07.1.25、この直前の年末商戦期とさらにその前とで MSP の売り上げが販売額が 2.3 倍、アイマスの発売日とその前日のコンビニでの MSP 売り上げ額が 4 倍‥‥‥という調子で急増。これを使った download contents の売り上げも、同年 6 月上旬までに 1 億円を突破、9 月中旬までに 1.5 億円、今年 1 月中旬までになんと 3 億円を突破しているという。アイマスの soft そのものも同じく 1 月中旬で 10 万本を突破し、このテのものとしては異様なヒット作となっている。単純に割り算すると 3,000 円/人ということになるんだが、実際には偏りがあるだろうから‥‥‥いったい、一番つぎ込んだ人はいくらぐらい使ってるんだろうね (^^;。とにかく、そんな金額が制服買ったり体操着買ったりチア衣装買ったりスクール水着買ったり‥‥‥と使われてるわけで。いまや、contents を download 販売する場でもある「Xbox Live」に関してはアイマスは押しも押されもせぬキラータイトルらしい。2 月にはアイマスそのものの新作発売に合わせて限定 MSP gard も販売するらしいですよ。

‥‥‥閑話休題。ともあれ、全世界でも北米で PS3 と拮抗すると見られている以外、欧州圏で PS3 に double score で大敗するなど、PS3 の後塵を拝すると予測されている(ちなみに、全世界で Wii がぶっちぎりの top らしい)。もしも HD DVD 陣営が Xbox360 に期待していたとするなら、これは好ましからぬ事態だろう。しかも、PS3 の台数はそのまま BD player として数えられるのに対し、HD DVD player は option であり、Xbox360 user のうちどの程度の割合が購入しているかわからない。

お膝元でも製品の品質で躓きを見せた。HD DVD の初代機である RD-A1 の firmware はごく短期間で開発されたらしく、在来機種で発生していた不具合をそのまま引き継いでいたという(おそらく code を流用したのだろう)。Schedule の調整がうまくいっていなかったのか、実機 test に使える基板の上がりが遅かったりという体制の不備があったのか、その辺りの事情はわからない。ともかく、価格が在来機の倍以上する機種で同じような不具合にぶちあたっては、user もたまらないだろう*7。初期の user 群であるマニア層はその辺りにも割とうるさいので(もちろん「高い金払ってるのにこれはなんだ」となるのも理解できる)、対応を間違えば確実に user 離れを招く。逆にいえば、しっかり対応できれば「災い転じて福と成」せるのだが、あまりそういった評価が聞こえてこないところを見ると、失敗とはいかないまでも成功はしていないのかな。

そんなこんなで、低価格戦略や「PS3 離れ」の影響もあってか player が売れてしまった米国はともかく、少なくとも録画 media としての HD DVD はすっかりじり貧であった。確かに sell title は重要だが、contents 偏重になってしまった group 作りはやはり失敗だったろう。もしその路線で行くなら、最初から再生専用 media に絞ったほうがよかった。「BD は保護層が薄い」と嫌う人も割といる*8ので、レンタルを中心に展開していけば結構いいところまでいけたのではないか。

ここ数ヵ月、頼みの綱の contents holder からも BD への転向が相次いだ。それが影響したのだろう、販売大手の Best buy や Wal-Mart も「BD 推奨」を打ち出した。特に Wal-Mart の発表が止めを刺したのだろう。しかし、「もう撤退したいのだが、北米で下手に売れてしまったので引くに引けない」状態だった可能性もあるので、もしかするとここのところの動きは東芝にとっては「引導を渡してくれた」というか、文字通り「渡りに船」だったのかもしれない。ここ数日の動きが驚くほど早かったところに、そんな事情が現われているような気がする。

MS が Xbox360 用 HD DVD player に対して突き放したようにも見える態度をとっていたり、本体に標準搭載しなかったのは、こうなることをある程度見越していた‥‥‥というのは穿ち過ぎだろうか(既に「user からの要望があれば BD も support する」という発表をしているようだ)。東芝以外に hardware を販売していた唯一の大手 vendor である MS がこういう stance であったのは、今となってみれば、果たして逆風だったのか、追い風だったのか。

それにしても、かつてβ陣営に属していた東芝はβ陣営の崩壊の様を中から見ていたはずなのだが、そこから教訓を得ることはできなかったのだろうか。

*1: 一応断っておくが、この項で BD と言っているのは、今販売されているいわゆる「第 2 世代 BD」のことだ。

*2: 実際には MPEG2-PS(PES)だが、完全に復号されると最終的に TS が出てくるので、ここでは話を単純化するため TS ということにする。

*3: Digital 放送で使用される圧縮方式は不可逆(= 復号しても元の画像には絶対戻らない)方式であり、一度伸張してまた圧縮すれば、そのたびに noise が増えていく(Noise が目立たないようにすると(filter 処理で画素を均らすしかないので)見掛けの解像度が低下する)。

*4: これには、後述する transcoder の開発の遅れも影響しているかもしれない。

*5: このあたりにもソニーとの戦略の違いが現われている。かつて数々の新 format を提唱していたことのソニーも、最初に発売する機種は決まって最高級機だった。これは「最初に中途半端なものを出すと、その規格の実力を誤解されてしまうから」という理由だったそうだが、その代わりその機種はフラッグシップモデルとして長期に渡って君臨し続けた(ED Beta の最初の model である EDV9000 などは、中身の改良を繰り返しつつβの最末期まで生産が続けられた)。当然その機種のあとにはより安価な機種を発売するのだが、それは「代替わり」ではなくあくまで「line-up の拡大」であった。東芝もちょっとずれてるとは言えせっかく「最高峰の DVD player」という栄誉(?)に輝いたのだからそれを生かせばよかったのではと思うのだが(コアなマニアは自分が「いい」と思ったものには金を惜しまないし、そういう user が広告塔の役割を果たしているのは事実である)、後継機ですらない「廉価機」の発売と引き替えに早々に見切りをつけてしまったようだ。

*6: PC や game 機では「過去の資産の継承」ができないがために消滅した「新世代機」がゴロゴロしているが、program そのものがそのまま動作しなければならない software の世界と、data そのものの互換さえ取れれば済む video disc とでは、clear しなければならない障壁の高さには格段の差があるため、全く別の話である。

*7: 新機軸の最初の製品のできが悪すぎて叩かれたのは日立などもそうで、東芝だけの問題ではないのだが‥‥‥。ちなみに、日立もやっぱり販売不振と trouble 続出でその系列から事実上撤退したらしい。

*8: 記録面から 0.1mm のところに記録層がある。これは 1 層目の位置で、2 層 disc の場合はそこから 25μm 記録層寄りに 2 層目がある(記録面から 0.75μm)。ちなみに、DVD や HD DVD は 0.6mm、CD は 1.2mm(いずれも読み取り面から記録層までの暑さ)。Disc の厚さはいずれも 1.2mm なので、DVD/HD DVD は disc の真ん中に、BD は記録面(読み取り面)寄りにあることになる。‥‥‥CD の場合? 実は記録面がレーベル面の直下にあり、レーベル面から記録層までの厚みは 10μm しかない(なので、読み取り面側は少々傷がついても平らに削るなどして復活できるが、レーベル面側に傷がついたりや強い力が加わると簡単に読めなくなってしまう)。


ヤフオク [雑感]

にわかに沸いてきたな‥‥‥。常習者も何人かいる。

ちなみに、前回トンでも価格で出品していた輩は、結局入札がなく(当たり前だ)、定価(← ?)からで仕切り直したようだ。



2008/02/17 (日) <なにもない日>

よる [日常]

18 時頃起きた。‥‥‥寝たのが 34 時過ぎだったからな(爆)。

もぞもぞ起き出して、ちょいと買い物へ。

帰りに、台東区寿の幸丸に寄って晩飯。今日はマグロづけ丼(定食)+鰤の照り焼き(単品)。しめて 1,530 円。平日は 23 時までだが、日曜は 22 時閉店だそうなのでちうい > 俺。ちなみに、店のおいちゃんとの主な会話内容は「寒いですねぇ」。

どっかで給油して帰ろうかと思ったんだが、うちの近所には sefl のスタンドがない、ということを再確認した*1だけで終了 (^^;。となるといつものコスモ セルフ NEW 江東ってことになるんだが、南砂までわざわざ 5km 以上(往復で燃料 1l 分)走って入れに行くほどでもないので、今日は見送り。

‥‥‥あ、せっかく買い物に出たのに、某 CD を拾ってくるの、忘れた‥‥‥。

*1: 新大橋の東側に 24H のとこはあるんだけど、有人なんだよね‥‥‥。


早速動きが [その他]

今朝の時点で「今週前半にも正式に撤退が発表される」と報じられていた HD DVDだが、早速動きがあった。

ヤフオクで RD-A300 の「店頭展示品」を出してきた出品者(store)が。開始価格は 250 円、現在価格は 8,650 円。‥‥‥このくらいなら HDD recoder として買うのもアリだな (^^;

ところで、広告 link から本家の販売 site を覗いてみた。まだ販売は継続してるのね(← そりゃそうだ)。全体にまだ処分価格にもされていないらしい、が‥‥‥ 3 機種ばかり「値下げしました」な機種があるんだけど、HD-XA2 が 128,000 円から 118,000 円に下げられているのは「まあそんなこともあるかもね」という感じ。しかし‥‥‥

  • RD-A600: 228,000円 → 168,000円 → 148,000円
  • HD-XF2: 54,800円 → 39,800円 → 24,800円

‥‥‥なにこのダンピ(以下略)

それにしても、「お値下げしました」という表記には違和感が‥‥‥。



2008/02/18 (月)


2008/02/19 (火) <いよいよ>

正式発表 [雑感 / その他]

東芝が「HD DVD 事業を終息する」ことを正式に発表した。製品開発の完全停止はもちろんのこと、販売自体も来月末を目処に終了する予定らしい。事業撤退に当たって社長自ら記者会見に臨むというのはやや異例のことで、消費者に対してはともかく、業界に与える影響の大きさを物語っている。

日曜に「撤退に向けて最終調整に入った」と報道されたことに対し、昨日「撤退はない」とするかのような発表をしたばかりで、社内の混乱がそのまま現われている。継続か撤退かで政治的な駆け引きが激化していたことは想像に難くない。撤退派が既成事実化のために leak し、それに対して継続派が最後の抵抗を行なったのだが、結局誰の眼にも敗北は明らかで、遂に継続派も諦めた‥‥‥というところだろう。HD DVD については top 自らが積極的に旗を振っていたこともあり、責任の所在を含めてどう決着させるかで揉めた可能性も高い。

昨日の発表を知って「これ以上傷が深くならないうちに止めればいいのに‥‥‥」と思っていたのだが、社内でもそういう見方があったのだろうか。ともあれ、今回も「β VS. VHS」によくなぞらえられた format 戦争だったが、βは熱烈なファンの支えもあって group 崩壊後も生産が続けられただけでなく基本構造が現在も放送用機器に姿を変えて現役を誇っており(現時点でも D-VHS より tape の入手性はいい)、ある意味ではβよりも劇的な幕切れとなった。‥‥‥ VHD? そんなものもあったねぇ。

これから社内では敗戦処理が粛々と行なわれていくのだろうが、もはや消費者とは関係のない話だ。これまで HD DVD の開発に関わってきた技術者がどうなるかが問題だが(基本的に政治的には責任がないはずなので、単純な雇用問題になる)、元々東芝の DVD recoder は操作性に一定の評価があり(だからこそ初代機で firmware を完全新規開発とせず流用して不具合まで持ち込んでしまったのだろう)、「東芝の BD recoder」を欲しがる声は結構聞こえていたので、BD へ転向するのもアリだ(「節操がない」と批判する向きもあるかもしれないが、そもそも不定見を責めるのなら自主 format に拘って BD との統合を蹴飛ばしたこそこそ失策であったろう)。幸いにも SCEI を介して BD 陣営とも繋がりがあることだし(この辺りがなかなか複雑なところだ)。


このところのヤフオク方面 [雑感]

ここ数日、廃止列車の寝台券が大量に出品されつつある。「惜別」などと書きながら法外な金額で出品しているのを見ると、反吐が出る。

一方、熊本駅で限定販売された〔なは〕号廃止記念入場券の出品も相次いでいる。廃止 1 ヶ月前の 2/14 に発売され、たった 20 分で完売したらしい。「1 人 10 部まで」という制限があったらしいのだが、では全部で一体何部発売されたかというと、「〔なは〕号」にちなんで 785 部(単位は「部」です)だったそうだ。

担当者は馬鹿ですか?

このテのものが転売目的で買い占められるのは今に始まったことではない。増して 1 部 800 円という単価では、10 部買ったって高が知れている。80 人足らずで買い占められるような部数ではなく、なぜその 10 倍程度販売しなかったのか、理解に苦しむ。ヤフオクでは売価の 10 倍程度に釣り上がっており、実際に 何部も 出品 している出品者もいる*1。たった 785 部では制作費や広告費を考えればどれほどそれほど収益が出たとも思えないのに(発売額すら合計で 628,000 円だ)、収益を上げる chance を自ら潰してむざむざ転売屋に儲けさせて差し上げる理由がわからない。

こういう現象は、きっぷばかりでなく、限定品の模型や、鉄道以外の分野(わかりやすいのはアニメ・漫画などの「お宅」方面だ)などでもかなり広がっている。趣味にはいくらでも金をつぎ込む人間が多いので、いい鴨なのだろう。しかし、こうして不労所得を得ようとする姿勢は、競馬などの賭博ばかりではなく株や先物などの金融商品への投機に血道を上げる姿に通づるところもあり、「金融大国の末路」を見るようでもある。

なんかもう、ため息すら出ないね。

*1: 出品一覧を見ると、どっちもいかにもな転売屋だ。しかも、評価を見ると前者は興行元が転売を禁止していた「夏・広島から」の入場券も売っていたらしい。



2008/02/20 (水)


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