「書きかけの歳時記」
2006/06版 その1

(since '05.04.25)

この日記は不定期に更新されます。なんにせよ、大したことは書かれないはずですが。

取扱上の注意

間違って検索サイトから来られた方へ(よくある検索 pattern)

アンテナ管理者の方へ


[前日へ続く]

2006/06/01 (木)


2006/06/02 (金)


2006/06/03 (土)


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2006/06/05 (月)


2006/06/06 (火) 曇のち一時雨 <禁煙拡大>

JR 東の禁煙拡大 [雑感]

JR 東日本が社内完結の特急列車を全面禁煙化することを発表した。

私としては歓迎すべきことなんだが、本当に理想的なのは、〔リゾートしらかみ〕のように完全分離された喫煙室を設けることだろうな。JR 化後の形式では空間の捻出が問題になるだろうが、国鉄型では幸い各車輛に便所と洗面所があるので、平均的な乗車時間がある程度より長い列車については、編成中 1 箇所の便所・洗面所を潰して喫煙室を作ってもいいような気がする。「喫煙者に対する配慮」というだけでなく、過度の締め付けは実効性にも疑問が出てくるためだ。

今回の措置では、他社に直通する列車の他、寝台列車が除外されている。個人的には、寝台列車のほうをどうにかしてもらいたい。

設備の性質上、寝台列車では煙たくても逃げ場がない。個室なら大丈夫かと言えば、通気孔や空調の吸気口が通路に面している上、自分の個室に煙が篭もるのを嫌って扉を解放してタバコを吸う喫煙者は決して珍しくないので、よほど空いていない限りほとんどの場合副流煙被害に遭うことになる。

そもそも「寝台使用中は禁煙」ということになっているが、旅客営業規則上は「寝台の組立・解体を行なわない場合はその列車の運転区間全部」(182 条 (2) 項)が「寝台使用区間」とされており、もしこれを厳密に解釈するなら個室内では一切喫煙できないはずだ*1。そこまで厳密に解釈せずとも、「寝台として使用中は禁煙」ということであれば、列車内に喫煙室を設け、それ以外の場所では個室内を含めて禁煙にしてもいいのではないかと思う。もちろん、一個列車で同一の設備が複数の車輛にある場合、禁煙車と喫煙車に分けることに不都合はないと思われる(現在のところ、そういった運用は「サンライズエクスプレス」のみで行なわれている)。

現在、総人口に対する喫煙者の割合は 3 割程度と言われているらしい。若年層を中心として鉄道離れが進んでいる現状や、現実に寝台列車では中高年の乗客を多く見掛けるという状況、そして年齢層別に見た場合中高年での喫煙率が他より高いということから見て、寝台列車の乗客全体における喫煙率はもっと高いだろう。しかし、だからといって全ての個室を喫煙可としなければならない理由はないし、1 人がタバコを吸えばその空間全体が汚染される。適切な分煙化は互いにとって有益だと思うのだが。

*1: もちろん、一般的には「寝台を(座席ではなく)寝台として使用している間は禁煙」と解釈するのが妥当だろう。しかし、「寝台使用中は禁煙」という掲示は、元々はおそらく寝台の組立・解体があることを前提とした表記だろう。20 系までは寝台の組立・解体は必須だったし、(現在は上段が上昇状態で固定されているが)24 系 24 形もやはり組立・解体を行なうことを前提とした構造で登場している。



2006/06/07 (水) <1 ヶ月ぶりのアキバ>

よる [日常]

1 ヶ月ぶりにアキバに行ったわけです。

‥‥うろうろしてきたわけです。

ところで、しばらく前から 21 時過ぎにドン・キホーテの裏で肉の壁を見掛けるんだが(なんだか「出待ち」らしい)、ありゃ何ですかね?


Geode NX [PC]

そういや、ネタとしてはしばらく前のことなんだけど(入院する前)、思い出したから書いておこう。

現在も比較的安定して入手可能な Socket A CPU と言えば Geode NX。こいつは mobile Athlon の低電圧動作選別品らしいんだが、それが故に問題がある。それは、「非対応の M/B に載せると定格より高い電圧が供給される」というもの。

Socket A では desktop 系と mobile 系とで VID pins の意味(電圧との対応)が違っていて、そのために普通に挿すと over voltage で動作してしまう。これではわざわざ低電圧対応の CPU を載せてる意味がないし、そもそも定格を超える電圧で動作させることは当然保証外。

実際のところ、非対応の M/B に載せると普通の Thoroughbred core な Athlon として認識されるので動かないということはないんだが、やっぱり気持ち悪い。そのせいか、置いている店はそれなりにあるものの、ほとんど売れていないという。

じゃあ、「対応 M/B はないのか」ということになると、ないわけではない。公式に support しているものとしては、割合最近発売になった Tomcat K7M(TYAN)。ただ、これは組み込み用途を target にしたとしか思えない製品で、正式に support している(というか事実上 Geode NX 専用)かわりに 20k 越えと高い。いくら CPU が 6k 程度で買えるといっても、M/B で 22k とかするんじゃ、普通はその金で Sempron 買って Cool'n Quiet でしょ、てことになる。Socket A はもはや安いのだけが取り柄なので、話にならない。

でもって、他の安い M/B にはないのか、ともぞもぞ探していたら、見つかった。実は ASRockK7VM3K7VT4A PRO に Geode NX(1750 と 1500)を support した BIOS が登場している(どちらも release は 2006/3/14)。前者は VIA KM266Pro 採用の MicroATX、後者は VIA KT400A 採用の ATX な M/B。余談だが、この maker は product list でなぜか「Socket A」ではなく「Socket 462」と書いてあるので、要注意。「Socket A な M/B はまだあるのかな?」と探しに行くと、結構びびる。

まあ、そんなわけなので、いっちょ試してみるかと 4 月 9 日に買ってきてみたわけです。諸般の事情で machine を 1 台増やさなきゃならなかったし、値段もどちらも 5k 前後と手軽だったので。CPU は Geode NX 1750(実 clock 1.4GHz = 133 x 10.5)を choise。そして、ドキドキしながら組んでみた結果‥‥

まず、K7VM3。TOWTOP の店頭在庫は '06 年 3 月製だった(ちなみに ASRock の場合、箱に貼ってある S/N の最初の文字が「西暦の下 1 桁」、次の文字が「月」(16 進表記 (^^;)だそうだ)。もしやと思って載せてみたら‥‥おお、最初から認識されてますよ!(「AMD Geode(tm) NX 1750+ (133x10.5 CPUID:0681」) BIOS の health check 画面で見てみると、Vcore は 1.26V となっている。Geode NX 1750 の 1.4GHz 動作時の定格電圧は 1.25V なので、誤差の範囲(じーっと見てると時々 1.25V に振れる)。すばらしいぜ!

次に、K7VT4A PRO。クレバリーの店頭在庫は '06 年 2 月製で、これはさすがに‥‥と思ったら、案の定(「mobile AMD Athlon(tm) XP 1600+ (133x10.5 CPUID:0681)」)。それでもちゃんと「mobile Athlon」として認識してる辺りはさすがというか(でもこの時の Vcore は 1.47V)。ちなみに、出荷時の BIOS は P1.50 で、やはり 1 つ古い version だった。

そこで、K7VT4A PRO に最新の P1.60 を入れてみた。すると‥‥「AMD Geode(tm) NX 1750+ (133x10.5 CPUID:0681」。おお。しかし Vcore を見てみると、こちらは 1.31V となっていた。ちょっと高いが、普通は ±5% 程度が許容範囲なので、ギリギリでその中には入っている。多分基準電圧発生用の VRM chip が 1.3V までしか出力を落とせないのだろう。

同じ ASRock 製なら全てのもので対応 BIOS が出ているのかというと、そうでもない。出ているのは上の 2 つの他、K7Upgrade-600(VIA KT600)・K7VT6-C(VIA KT600)・K7S41(SiS 741)・K7S41GX(SiS 741GX)。いずれも対応 BIOS の release 日は 3/13 ないし 3/14。K7VM3 では手動で Vcore を設定する機能がないが、「定格の +5%」「定格の +10%」という設定はできるので、おそらく chipset の機能で VID pins の読み替えをしているのではなかろうか。同じ chipset でも対応 BIOS が出ているものと出ていないものとがあるのは、VRM chip の制約なのかもしれない。

まあそんなわけで、K7VM3 に関して言えば、買っていきなり NX 1750 の定格で動くことになるわけで、大変ありがたい。不満な点は PCI slot が 2 つしかないことと S-ATA I/F がないこと。まあ、前者は所詮 MicroATX だし、後者は parallel で使えばいいと言ってしまえばそこまでではある。せっかくなのでできるだけ小さな case にいれたいなーとか考えると S-ATA が使えたほうがありがたいのは事実だが、そこは割り切るしかない。K7VT4A PRO には S-ATA がついているので、ATX でもよければこっちを使ってもいいだろう。‥‥Geode NX で full ATX ってのも、正直、なんだかなーという気はするが。

実際の動作はどうかと言えば、何せ普通の Thoroughbred core な Athlon 1.4GHz と変わらない。これだけの power があれば、大抵困らないだろう。欲を言えば PowerNow! が動いてくれると嬉しいんだが、BIOS 内に table を持っていないので、これは駄目。K7VM3 は AMI BIOS を積んでいるので、試しに AMI BIOS 用の tool で ISA ROM image を足してみようと思ったんだが、うまく BIOS area に現われてくれなかった(なぜだろう‥‥)。Windoze な人は CrystalCPUID とかで clock 倍率を変えられるらしいので(base が mobile Athlon だから)、試してください(SVID pins を変えて CPU 電圧を control するにはM/B の改造が必要)。FreeBSD は‥‥ module でも書くかなあ、気が向いたら。ほかにも PowerNow! 非対応な BIOS を積んだ M/B に mobile Athlon を載せてる人が幸せになれるかもしれないしねぇ。本当は PowerNow! 用の PST を BIOS に埋め込めれば一番いいんだが‥‥。

で、その K7VM3。馴染みの某パソコンハウス東映に「取れる?」と訊いてみてたんだが、ASRock の M/B は諸般の事情(ちょっと書けない)で正規 route では全製品が取れるわけではないのだとか。むむむ。ちうことは、扱ってるところは並行輸入してるってことですにゃ。いつまで扱いが続くかわからないし、もう何枚か買っておくか。そろそろ 2 台ほど置き換えたいのがあるんだよね。最近は出来合いのがだいぶん安くなってきてるが、ちんまいのがないので、case を交換することを考えると最初から組んだほうがまだ微妙に安い。

それはそれとして、今日久々にアキバに行ったら、いつの間にか 250GB の HDD が 8k 円台まで落ちていてだいしょっく。高々 1 ヶ月の間に‥‥。何か、浦島太郎な気分であった。



2006/06/08 (木) 曇のち一時雨 <遅延>

にっちゅう [日常]

何だか 9 時には起きてもぞもぞ仕事。数時間画面を見てると眼が痛くなってくるので、休み休み。本当はもうちょっと状態が安定してからのほうがいいんだろうが、そろそろそうも言ってられないしなぁ‥‥。


BSD なひととき [まつり・イベント]

本日、司会者が遅れまして大変ご迷惑をお掛けしましたことをお詫び致します。

てゆーか、出がけに電話で捕まえるのは、ほんと勘弁してください‥‥ T_T。18 時には会場入りするはずだったのに‥‥。40 分遅れで慌てて飛び出してえびじゅんさんの電番をメモし忘れたのはまずかった。BSD 方面の電番はほとんど今は持ち歩いていない J-PHONE 端末にしか入ってないし。すみませんすみません m(__;;;m。

まあ、そんなわけで、いろんな人とお久しぶり。それはそうと、gnn さんが実は鉄だったとわ! てゆーか持ち手が(中略)な傘があるなんて知らなかったよ (^^;。どんな傘かは敢えて書かないので、興味のある人はおだきゅうのぐっずこーなーへごー。

宴会後、増田様と一緒に錦糸町へ。‥‥両国まで乗らなきゃいけなかったことに通路に降りてから気付き(爆)、増田様と別れてまたホームへ。‥‥下りは中央線内の遅延の影響で遅れてますか? 東京廻りだと巻き込まれてたな‥‥。

両国に着いたら、ぱらぱら雨が降り出していた。どうなることかと思ったが、本降りにならないうちに無事帰宅。


NHK アーカイブス [TV]

今週分の NHK アーカイブスは水曜の 2640〜 で再放送の予定。地デジの EPG と NHK の番組表には入ってるが、インターネット TV ガイドには入ってないね。

そういえば、今週の「新日本紀行ふたたび」は大井川鐵道らしい。

そうそう、関係ないけど、こないだごそごそやってたら、劇画版の「鉄道員」を見つけたんだった。もともとは KCDX で出たんだが(私が持ってるのはこれ)、それは既に絶版で、現在は文庫になっている。ただ、KCDX 版は color page も完全収録なので、お下がりで探してみてもいいかも。文庫版の ISBN は Wikipedia でもみてちょーだい。

‥‥と一旦は書いたんだが、たまには貼っといてみようかな。これ(講談社文庫版)がそう。ちなみに、集英社文庫版のほうは原作。紛らわしいが。でもって、原作に関してはCD ブックもあるらしい。


OCN IPv6 [FreeBSD / IPv6]

Service 開始早々に申し込んだ OCN IPv6。技術仕様は公開されてすぐに download してあった。しかし、ng_l2tp をいじってみたがよく解らず、1 月に松江の宿でタバコの煙に巻かれて眠れないのをいいことに(爆)l2tpd をいじって pppd を kick するところまでは確認できたものの FreeBSD の pppd が IPV6CP を扱えないので一旦断念し(ちなみに最新の pppd は FreeBSD では compile できない)、しばらく ng_l2tp をいじってみたもののやっぱりよく解らず(とりあえず ksocket と bind する手順だけは判った)、やっぱり l2tpd に戻って pppd をもぞもぞした結果 NetBSD の pppd が IPV6CP を support していることが判ったので source tree を取得‥‥したところで白内障が辛くなってきて止まってた。これが 3 月頃の話。

で、今日の宴会で、実は既に FreeBSD 用の client が存在していたことを知る。帰ってきて早速見たら‥‥既に port にもなってるじゃん‥‥。

早速取ってきてみた。FreeBSD の version によっては main.c で getopt.h を include してるのを unistd.h に書き換えることが必要。それ以外は make install 一発。OCN の ID/password や tunnel server、それに RA をばらまくための interface が install 時に訊かれて、それを元に設定用の entry が吐かれる。

Install が終わったら、最後に表示される command を実行。


cd /etc/ppp
cat ppp.conf.ocnipv6 >> ppp.conf
cat ppp.linkup.ocnipv6 >> ppp.linkup

あと、rtadvd 用の設定も必要だった。これ↓をやらないと IPv6 address が振られない。


cp -p rtadvd.conf.ocnipv6 rtadvd.conf

これは router mode 用の dhcp6c.conf が install される*1ことと関係しているかもしれないが、未調査。

で、実行してみる。/etc/rc.confocnipv6_enable="YES" を足して、


/usr/local/etc/rc.d/ocnipv6.sh start

ともあれ、無事に IPv6 address が振られることまでは確認。ちゃんと tunnel 掘れてるかどうかとか、設定関連の細かいところは、また改めて。ああ、そうそう、ume さんの話だと keep alive のために定期的に ping 投げないといけないらしいので、繋ぎっ放しにするには cron かなんかで叩くようにする必要があるかも。

ついでと言っては何だが、mixi の「BSD/Linux Lite」community にも参加しときましたよ。ええ。

*1: /etc/ppp/ocnipv6_linkup.sh を見れば判るんだが、PPP の link が up したときに /usr/local/etc/dhcp6c.conf.routermode.template を元に自動生成される。


そういえば [その他]

宴会で George Naville-Neil (gnn) さんに紹介してもらうとき、ume さんはこういいました。

「BSD 界隈で一番『鉄』な人。」

この意見に賛成の諸君の起立を求めます (^^;


勝手にぱわぁな〜う [PC]

日記書いてて気になったからちょっと調べた。なんとなくあれなのでメモしとくぞこんちくしょう。覚えてろよ!? >自分

  • 最近の AMIBIOS は ISA ROM を展開してくれないらしい
  • なので、なにかの拡張 ROM を追加するときは PCI PnP BIOS のふりをする必要がある。
  • こういう場合、一般的には NIC の vendor ID / device ID を使うことが多い(他の device でもいいが、そちらに本来の BIOS があると困るかもしれないから)。しかし、NIC が boot BIOS を持っていたり EtherBoot などで他の image を割り当てている場合はこの手は使えない。ただ、NIC の onboard ROM ではなく、ほかの ROM image と併用するときは、空いたところに PSB を割り込ませるとむしろすんなり解決するだろう。例えば、ATA Security eXtension BIOS だと 0070H から 00AFH までがぽっかり空いている。‥‥本当にそこを使って大丈夫かは確認してないが。Source から build できるものへは安全に仕込めるはず(ROMOS とか)。なお、実際に bus 上に存在しない vendor/device ID を設定した場合にその image が ROM 領域に map されるかどうかは未確認。
  • ROM header の先頭部分(legacy ROM header)は共通。その他に PCIR structure と PnP structure が必要。それぞれの structure は 0018H と 001AH に実体の offset を書いておく。実体の先頭はそれぞれ「PCIR」「$PnP」の magic bytes が置かれる。
  • PCIR structure は magic bytes の直後に vnendor ID と device ID が書かれる。ここが不一致の場合はそこで処理が中断される(のでこれ以上は辻褄合わせをしなくてもいい)はず。心配なら PCIR structure と PnP structure くらいは作っておくといいかも。ROMOS の ROM image の source には詳細な注釈が付いているので参考になる。

例えば、開き直って vendor / device ID を FFFF:EEEE に設定したとすると、こんな↓ header を作ることになる(ただし check sum は無視)。


0000    55 aa 01 cb 00 00 00 00  00 00 00 00 00 00 00 00
0010    00 00 00 00 00 00 00 00  1c 00 34 00 50 43 49 52
0020    ff ff ee ee 00 00 18 00  00 02 00 00 01 00 00 00
0030    00 80 00 00 24 50 6e 50  01 02 00 00 00 33 00 00
0040    00 00 00 00 00 00 02 00  00 64 00 00 00 00 00 00
0050    00 00 00 00 00 00 00 00  00 00 00 00 00 00 00 00

このあとに通常の PSB を置けばいい。‥‥ほんとか?

問題は、check sum が違っていたり該当する vendor/device ID が実在しなかったりした場合に POST の microcode が ROM image を展開してくれるかどうか。もしもとにかく展開だけはしてくれるということであれば、AMIBCP で image を組み込むときの vendor/device ID すら適当でいいということになる。ROM image を展開する段階ではそこまで見てないと思うんだが‥‥。でも、うっかりすると組み込みが cancel された時点で ROM image が「なかったこと」にされてしまう可能性はあるわけで。その場合はとにかく ROM の組み込みが完了するまでは正しく動くようにしてやらなければならないかもしれない。


勝手にぱわぁな〜う/おまけ: VID の読み替え表 [PC]

もしも M/B を改造して SVID pins の設定を生かすようにする場合、SVID pins の出力を読み替える必要があるかもしれない。もし VID pins の読み替えを(予想の通り) chipset がやってくれているとすれば、それに相当する回路を付けなければならないからだ。

M/B に載っている VRM は desktop 用のものだ。そこで、本来 mobile CPU が要求する電圧(Geode NX 1750 の場合)とそれに対応する desktop / mobile それぞれの VID を並べてみると‥‥

電圧VID[4:0]
mobiledesktop
1.25V1000111000
1.20V1001111010
1.15V1010111100
1.10V1011111110

(K7VM3 の VRM chip は 1.10V が下限なので 1.05V は省略)

まあつまり、Geode NX 1750@14W に限って言えば、VID[2:1] だけを selector で切り替えて(切り替え信号は PWROK)、その他は 11xx0 に固定してしまえばいいということになる(参考: fab51 の Geode NX プロセッサの電圧設定)。どうせ PST を作るんだから最初から読み替えた値にしておいてもいいとは思うけど、もしも VID のほうを外部で読み替えてるなら、PWROK が assert されてから PST による切り替えが実行されるまでの間は高い電圧で動くことになってしまう。単に発熱が多いというだけならまだしも、大幅な電圧変動は動作を不安定にしかねないので、それが心配。



2006/06/09 (金)


2006/06/10 (土) 曇のち小雨 <ひさびさ>

あさ [日常]

8 時頃には起きてまった。もぞもぞと仕事を開始。

10時頃家を出て、アキバへ。実験用に 1 台組みたいので、Geode NX 1750 とか ASRock K7VM3 とか HDD とか DIMM とか、まあつまり case 以外を一式買い込む。Case は前回買ってあったのが在庫で 1 つあるので、それを使う予定。それにしても、いつの間にか Geode NX 1750 が品薄になっていて、ちょっと驚いた驚いた。おかげでうろうろとあちこち廻る羽目になり、予定より時間がかかってしまった。


ひる [日常]

その足で浅草橋へ。森の治療院で鍼を打ってもらう。ちくちくちく。


CBUG meeting [まつり・イベント]

結構遅くなってしまったので、荷物を持ったまま一路曙橋へ。

ちうわけで、久々に CBUG の meeting に顔を出してみたり。

終了後はそのまま宴会へ。Meeting 会場から自転車を押して近くの中華料理屋へ移動。自転車を停められなかったので、近くの大通りの歩道に邪魔にならないよう停めておく。

約 1 名が相変わらずあれだったり、目の前で約 1 名が table に乗り出したまま動かないおかげで料理がすごく取りづらかったり、まあいろいろとなにだったのだが、ともあれ盛り上がる。料理も旨かった! つうかほんとにそんな値段でいいんですか‥‥。

そんなこんなで終車が心配な人達 (^^; から三々五々離脱しつつあった頃。もういい加減深夜と言っても差し支えのない頃合であり、辺りはすっかり静かになっていたそのとき、大通りから突然

キィ〜〜〜〜〜〜
グシャッ
メキャッ

いかにも事故りましたという音が間近で聞こえたかと思ったら、その直後に PC がサイレンを鳴らして走り去っていく音が。思わず飛び出してみると‥‥これはまた‥‥。

状況から見ると、handle 操作を誤ったかなんかした車が歩道端の柵に突込み(「グシャッ」というのはそのときの衝撃音らしい)、そのまま逃げ去ったようだ。柵の片側は植え込みに接していたが、そちら側の足が地面から抜け、もう片方の足(隣の柵と連結されていた)を支点に回転。柵の前に停めてあった自転車とバイク(結構大きなもの)を撥ね飛ばしていた。バイクは後部が破損したうえ支点の側へ押しやられ、自転車に至っては歩道を突っ切ってクリーニング屋の店頭に突込んでガラスを割っていた(「メキャッ」という音はこれだったらしい)。ガラスはメッシュ入りだったので完全に崩壊するには至らなかったものの、下側 1/3 程度はボロボロ。それでもやはり金網入りの効果で、自転車はそれだけ強く衝突したにも関わらず店内には突入せず、店の前の歩道に転がっていた。一見すると後部からガラスに衝突したようだったが、後部は巻き込む防止ガードが離脱していた程度だったのに対して前輪はかなり派手に変形しており、前輪側から衝撃し、その反動で半回転したものと思われた。

深夜で歩道には人影がなく、クリーニング店も既に営業を終えて無人だったため、怪我人がいなかったのは不幸中の幸いだった。しかし、私は別の理由で肝を冷やしていた。‥‥実はその場所は、私が一旦自転車を停めた地点だったんだよね。一度そこに置いたものの、なんとなく落ち着かないので、結局は 3m ほど先に移動して植え込みの前に停めてあったんだが‥‥元の場所だと直撃もいいところだし、あと 2m 左に停めてたら巻き込まれてたですよ。「虫の知らせ」ってのはこういうことなんですかねぇ‥‥。

そんなこんなで、程なく解散。駅へ向かういけがみさんやら後藤さんやらと市ヶ谷駅入口まで歩き、そこから自転車。なんかぱらぱらと降ってきたし、露出していた腕やら眼やらを中心に全身が痒かったりしたので、mmasudaさんには悪いけど平常運転でとっとと帰宅。

風呂に入って、目薬を注して、布団へ。いろいろと気を使っていただいたんだが m(__)m、やっぱし閉鎖空間はちと辛い。いやしかし、そうか沖縄ですかそうですか。(謎)


素人お断り? [鉄道]

気がついたらいつの間にかかいさの後輩が増えていた件について。

ところで、かんがるーは ある人がおこっています がるる〜〜

私は 宗教上の理由で Suica を持っていないのだが、会社勤めとなればそうも言っていられない。そして、最近では「お財布ケイタイ」も普及しつつあり、当然「モバイル Suica」の user も増加している。鉄道に限らないが、Felica 決裁の merit はその利便性だ。処理を自動化することは客に対して簡便性を提供するだけでなく事業者にとっても cost 低減に繋がるため(むしろ後者のほうが大きいかも)、無人端末での扱いが増えるのも当然のことだ。

「モバイル Suica」も例外ではない。非対話式の購入形態は、一々窓口に並ばなくてもいいことに加えて時間や場所にとらわれないため、user にとっても merit が大きい。しかし、利便性のみを追求すると、思わぬ罠にはまることがある。

ある人が嵌った罠はこうだ。田端と赤羽の間にある某駅から田町までの定期乗車券を購入しようとした。当然経路がいくつか考えられるので、その候補が表示された。その人は、ある経路に「山手2」と書いてあるのを見て怪訝に思った。普通の感覚から言えば、わざわざ「山手線」には乗らずに「京浜東北線」で真っ直ぐ行くのが近いに決まっている。そこで、いくつか表示されている経路の中で「京浜東北・東北・東海道」とされているものを選んだ。乗る駅には「京浜東北線」が走っているし、上野駅には「東北線」が発着しているし、東京駅から田町駅までは東海道線が平走しているので、大きく外れていることはないだろう。ほかには「中央東」とか表示されているものがあるが、これは明らかに違う気がするし。

ところが、引き落とされた金額を見ると、どうも高い。おかしいと思ったので、購入の 2 日後に駅の窓口に行って訊いてみた。窓口の女の子が端末で調べてみても辻褄の合うものがなかったらしく、頭を抱えつつ一旦奥へ調べに引っ込んだという。やがて、晴れ晴れとした表情で帰ってきて曰く、「赤羽廻りですね。これだとピッタリ合いました!」。

つまるところ、「赤羽・尾久・御徒町・有楽町経由」で発売されていた、というのが結論であった。本来購入すべきだった経由は例の「山手2」が含まれる「京浜東北・山手2・東北・東海道」だということも判明。誤購入ということで再度買い直す羽目になり、「2 日間で 2 千円も損した!!」とご立腹である。

混乱したのもよく解る。田端と田町の間には「京浜東北線」と「山手線」が平走している。特に理由がない限り、どちらかに乗ったらそのまま途中で乗り換えずに目的地まで行くだろう。そこにわざわざ「京浜東北・山手」と書かれていたら、なぜか池袋のほうへ連れていかれそうな気がしても不思議ではない。遠回りになるような気がするのは当然とも言える。

ここには「線路名称」と「運転系統」、そして「MARS 上の線区表示」が絡んでいる。よく知られていることだが、「山手線電車」は環状運転をしている。しかし、これも割合知られていることだが、線路名称としての「山手線」は環状ではない。「日本国有鉄道線路名称」による「山手線」は、品川〜新宿〜田端間だ。残りの区間のうち、田端〜東京間は東北本線、東京〜品川間は東海道本線を走っていることになる。

ところが、この「公式な路線名」にはもう 1 種類ある。実は、国土交通省の「鉄道要覧」では、山手線の区間が「品川〜代々木間および新宿〜田端間」とされている。これは国土交通省が管理上の都合で線区の重複を認めず、中央本線と重複になる代々木〜新宿間を山手線から除外したためだという(余談だが、線路名称では東京〜神田間で東北本線と中央本線が重複しているため(どちらも起点は東京駅)、中央本線の起点を示す「0km ポスト」が東京にあるにも関わらず、鉄道要覧上の中央本線は神田からとなっている)。

運賃計算を行なう MARS では、さらに別の扱いになる。「山手線」という路線は存在せず、「山手1」(品川〜代々木)と「山手2」(新宿〜日暮里)の 2 路線として扱われるのだ。運賃を計算する上では経路の重複が認められないので、鉄道要覧と同様に中央本線との重複部分を除外して 2 分割しているのだが、さらにややこしいことに本来なら東北本線に含まれる田端〜日暮里間も「山手2」に編入してしまっている。

元々「線路名称」では東北本線を東京〜青森(田端経由)としていて、尾久廻り(日暮里〜尾久〜赤羽)はその支線ということになっている。しかし、MARS 上の「東北線」は「東京〜盛岡(尾久廻り)*1」であり、赤羽〜田端間はその支線となる「東北2」、さらに残りの田端〜日暮里間はもはや東北線の支線としても扱われていない。MARS でこのような独特の扱いになっている理由を考えると、運転系統(というか建設の経緯)を引き摺った結果ではないかという気がしてならない。‥‥その割に「赤羽線」はちゃんと山手線から分離している*2のだが。

ともあれ、このような事情を一般の利用者が知るはずもなく、お世辞にも解りやすいとは言えない。ちょっと鉄道に興味のある人でも、下手に線路名称を知っていればやはり混乱することになる(MARS 上の線区名と一致しない部分があるため)。実は「えきねっと」で定期旅客運賃を検索するとこういった「MARS 固有の線区名」は検索結果に一覧表で表示されるのだが、「モバイル Suica」の購入画面にそういう表示があればまず購入前に戸惑ったはずで、誤購入の危険はもっと少なかっただろう(ついでに言えば、「えきねっと」の計算結果には各線区の接続駅も同時に表示されるので、それを見れば線区名を無視しても経路の特定が可能だ)。購入画面では経由駅はおろか金額の表示もなかったということなので、「詳しくない人でも間違いなく買える」とは決して言えない。さらに、中途半端に「解りやすさ」を目指したのか、「東北2」に該当する区間を「京浜東北」と表示したというのが、一層混乱の元になっている。いっそ「東北2」のままで表示したほうが、運転系統と経路表示が無関係であることがはっきりして、よほどましだと思うのだが。

窓口で購入するのであれば、係員が「線区名」の表示に関する事情を知っているので、問題はない。しかし、いろいろな意味で解りづらい system 上の都合をそのまま利用者に押し付けるのは、いくらなんでも酷すぎる。鉄道会社が省力化を目指すなら、従来係員が負っていた部分の責任を旅客に転嫁せず、しっかりと system 上で補うのが筋だろう。「経由」の表示を「線区名」によらず「駅名」で行なうのも 1 つの手段だし、簡単な「路線図」を表示してもいいはずだ。

今回の件では買い換えに際して特に何らの措置も得られなかったという。解りづらい system を旅客に強要し、その誤扱いの責任を全て旅客に負わせるというのは、「さすが JR 東日本」と言うべきか。

*1: 東北新幹線の開業と引き替えに盛岡〜八戸間が廃止された結果、区間として連続しない八戸〜青森間は「東北5」として扱われている(同じ現象は信越本線にも生じており、篠ノ井〜新潟間が「信越」、高崎〜横川間は「信越2」)。ちなみに、「東北3」は岩切〜利府間(通称「利府支線」)、「東北4」は赤羽〜武蔵浦和〜大宮間(「埼京線」の赤羽以北)。余談だが、「東北5」を JTB で端末入力するときの路線名は「トホ4」で(「5」ではない)、さらにややこしい。

*2: 国鉄時代に公表されていた「営業係数」(運賃収入を営業経費で割った百分率)では、「赤羽線」(池袋〜赤羽間)の項がなく、この区間は山手線に合算されていた。これは、元々山手線が貨物輸送の都合で東海道線と東北線を結ぶために品川〜赤羽間で建設され、その後池袋〜田端間が「豊島線」として建設されたという歴史的経緯によるものだとされている。


運転系統と経路表示が一致しない例(東日本) [鉄道]

おまけ。運転系統と MARS 上の経路表示が一致しない例を表にしておいてみる。

運転系統区間経路表示線路名称通称
京浜東北線大宮〜赤羽東北東北本線
赤羽〜田端東北2(京浜東北)
田端〜日暮里山手2
日暮里〜東京東北
東京〜横浜東海道(東海)東海道本線
横浜〜大船根岸線根岸線
高崎線上野〜大宮東北東北本線
大宮〜高崎高崎線高崎線
高崎〜新前橋上越線(井野)上越線
新前橋〜前橋両毛両毛線
八高線八王子〜倉賀野八高八高線
倉賀野〜高崎高崎線高崎線
埼京線大崎〜代々木山手1山手線山手貨物線
代々木〜新宿中央東山手線(中央本線)
新宿〜池袋山手2山手線
池袋〜赤羽赤羽線赤羽線
赤羽〜大宮東北4東北本線
大宮〜川越川越線川越線
山手線品川〜代々木山手1山手線
代々木〜新宿中央東山手線(中央本線)
新宿〜田端山手2山手線
田端〜日暮里東北本線
日暮里〜東京東北
東京〜品川東海道(東海)東海道本線
常磐線上野〜日暮里東北東北本線
日暮里〜岩沼常磐常磐線
岩沼〜仙台東北東北本線
中央・総武各駅停車三鷹〜御茶ノ水中央東中央本線
御茶ノ水〜錦糸町総武2総武本線
錦糸町〜千葉総武総武本線
横須賀線東京〜品川東海道(東海)東海道本線
品川〜鶴見新川崎東海道本線品鶴線
鶴見〜大船東海道(東海)東海道本線
大船〜逗子横須賀線横須賀線
湘南新宿ライン赤羽以北(省略)
赤羽〜(田端)東北2東北本線東北貨物線
(田端)〜新宿山手2山手線山手貨物線
新宿〜代々木中央東山手線・中央本線
代々木〜(品川)山手1山手線
(品川)〜鶴見新川崎東海道本線品鶴線
鶴見以南(省略)
中央線東京〜神田東北中央本線・東北本線
神田以西中央東中央本線
武蔵野線東京〜市川塩浜京葉京葉線
市川塩浜〜西船橋京葉3
西船橋〜府中本町武蔵野武蔵野線
南船橋〜西船橋京葉2京葉線

ちなみに、経由表示で「線」が付くものと付かないものがあるが、これは路線名と同名の駅名があるかどうかによって分かれる。

MARS 固有の線区名でまとめると次の通り。

表示区間線路名称運転系統通称
山手1品川〜代々木山手線山手線他
山手2新宿〜田端
田端〜日暮里東北本線
新川崎品川〜新川崎〜鶴見東海道本線横須賀線他品鶴線
赤羽線池袋〜赤羽赤羽線埼京線
東北東京〜尾久〜浦和〜盛岡東北本線東北線他
東北2田端〜王子〜赤羽京浜東北線
東北3岩切〜利府東北線利府支線
東北4赤羽〜武蔵浦和〜大宮埼京線(通勤新線)
東北5八戸〜青森東北線
総武2御茶ノ水〜秋葉原〜両国〜錦糸町総武本線総武線各駅停車
京葉2南船橋〜西船橋京葉線武蔵野線
京葉3市川塩浜〜西船橋
南武2尻手〜浜川崎南武線南武線(南武支線)南武支線・浜川崎支線
鶴見2浅野〜海芝浦鶴見線鶴見線海芝浦支線
鶴見3武蔵白石〜大川大川支線
成田2成田〜安孫子成田線成田線成田線安孫子口
成田3成田〜成田空港
信越篠ノ井〜新潟信越本線信越本線
信越2高崎〜横川
中央東神田〜みどり湖〜塩尻中央本線中央線・中央本線中央東線
中央東2岡谷〜辰野〜塩尻中央本線辰野線
川岸岡谷〜辰野川岸線
信濃川島辰野〜塩尻川島線
中央西塩尻〜名古屋中央西線
水郡2上菅谷〜常陸太田水郡線水郡線
上越2越後湯沢〜ガーラ湯沢上越線上越新幹線

このほかにも両端で同じ線に接続する線区を中心に「ダミー線」と呼ばれるものが設定されており、「井野」「青森」「笹木野」「三河島」など駅名(基本的には接続駅の隣の駅)で経由が表示される。



[後日へ続く]

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